研究概要 |
当研究の研究代表者は,本年度10月の所属研究機関の変更に伴いその時点までの実績報告書を提出している.従って,この報告書ではその以降の研究概要について,報告する.前述の報告書では,1空間曲線のorder列の幾何的特徴付け及び,2.平面nonreflexive曲線のパラメ-タ空間について述べた.その後の進展は以下の通り.以下の概要では標数p>0の代数閉体を固定し,その上で考える. 3.空間曲線でそのstrict dualが退化するものの特徴付け.上記1.の応用として,GarciaーVolochの最近の結果を用いることにより次の定理が証明できた. 定理.CをP^3内の非退化既約な代数曲線とする.このとき,Cのstrict dualが退化する【tautomer】Cの接線曲面Tan Cがstrange.これは,trivialな事実“Cのdual varietyが退化【tautomer】C自身がstrange"のnontrivialな類似となっている. 4.次数p+1のnonreflexive smooth curvesの退化.上記2.のその後の発展として,次の結果が得られている.次数p+1のplane curves全体をparametrizeする空間に於て,smooth nonreflexive curves全体の成すfamilyのboundaryに現れる曲線を全て決定できた.問題は,本質的には,線形代数の問題“Vを標数pの代数閉体上のn次元ベクトル空間,V^*をその双対空間とするときVからV^*へのpーlinear mapsを分類せよ"という問題のn=3の場合に帰着される.この問題自身,nが4以上のときは未解決であり,興味深い問題であると思われる.
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