研究課題/領域番号 |
02804037
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤森 憲 筑波大学, 化学系, 助教授 (90015983)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 酸素活性化 / ス-パ-オキシド / 酸化物アニオンラジカル / 酸素ー18トレ-サ- / 過酸化水素 / 自働酸化 / ス-パ-オキシドの定量 / 水酸化物ラジカル / ス-パ-オキサイド |
研究概要 |
本研究は、活性酸素種の生成機構の解明とその検出が、単に化学の領域にとどまらず、生化学や医学に於いても極めて重要な問題であるという見地から行われた。本研究で明らかになった事柄を以下列記する。 1.酸素化学の最も基本的化学種である分子状酸素と水酸化物アニオンは、γ線でも照射しない限り反応しないと考えられていた。然し、OH^ーがフォスフォリックトリアシドの様にOH^ーに溶媒和し難い系ではOH^ーが強い一電子還元作用を示し、分子状酸素を一電子還元し、自らは・OHに分子状酸素はス-パ-オキシドアニオンラジカル(O^ー_2)に変化する可能性があると考え実験を行った。水酸化物アニオンを ^<18>Oで標識したものを用いて実験したところ、分子状酵素に ^<18>Oがとり込まれていることが質量分析により明かにした。この事実は、・OHの共後塩基である酸化物アニオンラジカル(O^ー)は分子状酸素オゾンアニオンラジカル(O^ー_3)を中間体とする反応で酸素交換反応をすることが知られているので、予想した水酸化物アニオンと分子状酸素の反応が起ったことの証明になるであろう。 2.上記の成果の延長上の研究として、もし、上の反応が真ん起こるものならば水酸化物アニオンより更に優れた一電子還元剤になり得るであろうtーブトキシドアニオンと分子状酸素の反応について検討した。新しく金属カリウムとtーブタノ-ルから調整したカリウムtーブトキシドは過酸化水素を10^<ー3>モル%しか含まないのに対して、乾燥空気中放置されたtーBuOKや市販品は10^<ー1>〜10^<ー2>をモル%のH_2O_2を含むことが明かになった。このH_2O_2は予想した反応で生じたO^ー_2が不均化して生じたものと考えられる。 3.ス-パ-オキシドアニオンラジカルの生化学的な系における定常濃度の簡便な測定法を開発した。
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