研究課題/領域番号 |
02805018
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械工作
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
梨原 宏 東北工業大学, 工学部, 助教授 (40128971)
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研究分担者 |
雫石 勝蔵 東北工業大学, 工学部, 助手 (00085482)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 車いす / 肢体不自由者 / 姿勢保持 / 木材 / 成形合板技術 / 室内環境 / 個別生産 / 地域福祉 |
研究概要 |
1.工業的に製品化が因難と見過ごされてきた、木材を主素材とした下肢障害者のための車いすの開発は、成形合板技術を応用することによって、主に高齢者を対象に実用化に結びつけた。このための設計、試作は4回を数えた。最終的には、身体を保持し、操作をする座位保持部、操作部を成形合板によって構成し、移動の機能と性能を保証する部分には、アルミを主材にした金属等工業材で構成する構成概念を得た。この結果、車いすとしての機能、性能は実用に値することを、試作毎の使用テストによって実証した他、生産技術的に部品加工、組立加工に合理性を与え、工業化に寄与できる条件を与えた。 2.木材成形部品のJISに沿った材料強度試験による材料定数の測定、およびL型、T型のフレームの金属フレームとの比較破断強度試験を行った。その結果、木材成形フレームの断面寸法は30mm×30mmが実用上、信頼できる寸法である事を見いだした。一方、有限要素法による車いす木材成形フレームのモデル解析を、構造解析用汎用プログラム「MARC」によって行い、開発した木材成形フレームの形状、寸法が、動的負荷に対して適切に対応できる合理性を持つ事を証明した。 3.地域で個別生産が可能な生産手法に結びつけるため、車いすのオーダーメイドを、木材成形部品、金属部品の大、中、小の3〜数段階の組み合わせで応える視点に置いた。当面、地域の作り手は、それを専門のメーカーから取り寄せ、地域内の個々の障害者にあつらえる組立生産手法が可能な道であることを見いだした。 4.法的な認可や、長期的な使用による問題の抽出、人間の使用上の特質、環境機能上の評価は、今後の課題であるが、本研究の車いす水製化とそれを実用化に結び付けるという目的は達成された。
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