研究課題/領域番号 |
02805070
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
大森 博司 名古屋大学, 工学部, 助手 (90092387)
|
研究期間 (年度) |
1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 膜構造 / 極小曲面 / CAD / 石けん膜 / 可視化 / 画像処理 / 変分原理 / 有限要素法 |
研究概要 |
大空間を薄膜を使用して架構する膜構造では,薄膜それ自身には面外方向の強度はほとんどなく、面外曲げモ-メントや面外せん断力に対しては薄膜のみで抵抗することはできない。そこで設計荷重に対して主として面内応力が、膜面全域にわたりできるだけ一様に作用する、いわゆる等張力曲面もしくはそれに近い応力状態となるように計画することが、設計に際しての基本的な考え方となる。近年、半導体素子に代表される画像入力素子の急速な進歩により、画像を数値デ-タとして計算機内に高速に取り込むことができるようになって来ている。ここでは、与えられた境界条件下での極小曲面を常に実現することが可能な石鹸膜により形成される曲面を、平行平面内を高速スキャンするヘリウム・カドミウムレ-ザ-光線を利用して断層的に可視化し、高速ビデオ撮影により得られる画像デ-タを、CTスキャン法を用いて三次元曲面として数値的に復元する手法を開発することを目的としている。 本研究では、1)曲面形状測定用の目的空間(一辺約30cmの立方体)内を任意の方向に任意の刻み幅で平行に高速スキャンする光学駆動回路を設計製作し、2)特殊蛍光剤を含有した石鹸膜にヘリウム・カドミウムレ-ザ-光線を照射する際、最も良好な状態で蛍光が得られる溶剤の配合の決定および撮影機器の諸パラメ-タ-の設定を行ない、3)高速ビデオ撮影画像により得られる複数のCT画像群から、もとの曲面形状の三次元デ-タを発生するプログラムの開発を行うとともに、4)変分原理に基づく極小曲面の有限要素法による数値解析結果との比較検討を行っている。石鹸膜に混入させる蛍光剤の濃度は微妙で試験の再現性に問題があることが判明したが、それ以外の各項目については初期の計画に近い結果が得られている。
|