研究概要 |
最終年度として本研究成果の概要についてまとめを行う。 新しい情報計測・情報解析の考え方では,資源や環境,あるいは材料媒質の全体が未知であるばかりでなく,分かっているとされる資源や環境,材料媒質についても決して十二分にわかっていない。本研究は以下の5項目に関して2ヵ年にわたり研究を実施し成果を得ている。 (1)立体電極配列法による探査デ-タを高精度に取得する効果的な方式の決定 ボ-リング孔やトンネルなど地下内部に立体的に電極を配列し,地下(地殻内)あるいは地表で電位を計測する方式の開発を行った。 (2)高密度モデリング技術の開発 地下構造を2次元,電流源を3次元とする2Dー3Dアルゴリズム,および全て3次元の3D解析技術の開発を行った。 (3)計算機による地下比抵抗断面形成過程の効率化とその評価 立体電極配列法電気探査の感度解析を行い,その探査特性を利用して,いかに地下情報を効果的に抽出するかについて検討した。 (4)現地デ-タからの地下比抵抗断面形成と,解析情報の解釈方式の決定に関する研究 地下(地殻内)計測の課題では,現地デ-タからいかに適切な地下比抵抗画像を形成とこの結果の解釈が重要で,その要素を検討した。 (5)立体電極配列法電気探査技術の高精度化とその評価 今まで形成されていない立体電極配列法の基礎概念について,その支援要素と研究開発アクティビティについてまとめた。等,それぞれの項目について有益な知見を与える研究成果を上げた。さらに,それぞれの研究成果について統合的検討を行い,立体電極配列法による新しい地下(地殻内)情報の計測の展望も行った。
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