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Cー13NMRを用いた新規生体機能物質の検索

研究課題

研究課題/領域番号 02806026
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 製造化学・食品
研究機関静岡大学

研究代表者

坂田 完三  静岡大学, 農学部, 教授 (20087563)

研究期間 (年度) 1990 – 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード^<13>CーNMR / ^<13>C核磁気共鳴法 / 黒酢 / 1,3ープロパンジオ-ル / 2,3ーブタンジオ-ル / 食酢 / リンゴ酢 / アセトイン / くろず / 食酢の成分
研究概要

本研究は、非破壊多成分同時分析が可能な核磁気共鳴法の特性を利用して、生体機能調節物質を効率良く見出すことを目的とするものである。まず、数種の食品の未知成分の検索を行った。生姜、アルファルファ、アスパラガスなど各種の食品の熱水抽出物を調製し、FXー90QFTーNMRを用い、10φセル中で ^<13>CーNMRスペクトルを測定した。大量に含まれる成分はいずれも既知物質と判明したが、そのスペクトルはそれぞれ特徴的なもので、 ^<13>CーNMR分析が抽出物中の主成分を知る極めて効果的な手法であることが確認された。
次に、有効成分が必ずしも明確でない各種食酢をそのまな内部基準法を用いて ^<13>CーNMR測定に供した。各種食酢のスペクトルはその食酢の製造原料、製造方法を反映したものであり、大変興味深いものであった。中でもリンゴ酢のスペクトルには、従来の成分研究で明らかにされている物質では説明できない大きなシグナルを認め、このシグナルを指標にして単離したところ、1,3ープロパンジオ-ル、と2,3ーブタンジオ-ル(D:L=9:1の混合物)であることが明らかになった。これがリンゴ酢の主成分として含有されることを初めて明らかにした。
さらに、健康に良いとされ飲用されている「黒酢」に注目した。食酢の場合と同様にして、そのまま ^<13>CーNMR測定に供した結果、黒酢は大変特徴的なスペクトルを与えた。既知成分に帰属できない大きなシグナルを指標に分画を進め、この未知物質は2,3ーbutandiol(DL体、メソ体の混合物)であることが明かとなった。その含量0.2〜0.4%にものぼり、黒酢の主成分であることが明かとなった。2,3ーbutanediolの生理作用についての報告はなく、何らかの作用が見出されれば、本研究手法が本来保持している生命維持機構に作用する新しい生体機能調節物質を、食品から効率的に見出す新しい方法となるものと期待される。

報告書

(3件)
  • 1991 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] 坂田 完三,河合 滋,八木 昭仁,伊奈 和夫,川村 吉也: " ^<13>CーNMRによる食酢の分析" 日本食品工業学会誌. 38. 765-769 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S.Kawai,K.Sakata,A.Yagi,and K.Ina: "Identification of New Constitutuents of Cider Vineger by ^<13>C-NMR Spectroscopic Study" Agricultural Biological Chemistry. 55. 2633-2635 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] K.Sakata,C.Iwata,A.Yagi and K.Ina: " ^<13>C-NMR Spectroscopic Study of Kurosu Vineger" Bioscience,Biotechnology,and Biochomistry.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kanzo Sakata, Shigeru Kawai, Akihito Yagi, Kazuo Ina and Kichiya Kawamura: " ^<13>C-NMR Spectroscopic Study of Vinegar" Nippon Shokuhin Kogyo Gakkaishi. 38-9. 765-769 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Shigeru Kawai, Kanzo Sakata, Akihito Yagi and Kazuo Ina: "Identification of New Constituents of Cider Vinegar by ^<13>C-NMR Spectroscopic Study" Agric. Biol. Chem.55-10. 2633-2635 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kanzo Sakata, Chikako Iwata, Akihito Yagi and Kazuo Ina: " ^<13>C-NMR Spectroscopic Study of Kurosu Vinegar" Bioscience, Biotechnology and Biochemistry.

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 坂田 完三,河合 滋,八木 昭仁,伊奈 和夫,川村 吉也: " ^<13>CーNMR法による食酢の分析" 日本食品工業会誌. 38. 765-769 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kawai,K.Sakata,A.Yagi,K.Ina: "Identification of New Constituents of Cider Vineger by ^<13>CーNMR Spectroscopic Study" Agricultural Biological Chemistry. 55. 2633-2635 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] K.Sakata,C.Iwata,A.Yagi and K.Ina: " ^<13>CーNMR spectroscopic study of kurosu vineger" Bioscience,Bioteahnology,and Biochemistry.

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 坂田 完三,河合 滋,八木 昭仁,伊奈 和夫,川村 吉也: " ^<13>CーNMR法による食酢の分析" 日本食品工業学会誌.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kawai,K.Sakata,A.Yagi and K.Ina: "New Major Constituents of Cider Vinegar Discovered by ^<13>CーNMR Spectroscopic Study" Agicultural Biological Chemistry.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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