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褐藻ワカメからのプロトプラストの作出並びに細胞融合による品種改良

研究課題

研究課題/領域番号 02806036
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産学一般
研究機関三重大学

研究代表者

荒木 利芳  三重大学, 生物資源学部, 助教授 (40091368)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードアルギナ-ゼ / スルファタ-ゼ / プロトプラスト
研究概要

褐藻のプロトプラスト作出に必要な酵素であるアルギナ-ゼとフコイダナ-ゼを産生する細菌を自然界に求め、それらの探索を行った。伊勢湾沿岸海域から採集した77検体について調べた結果、フコイダナ-ゼ産生細菌を分離することはできなかったが、フコイダンの硫酸根を切断する強力なスルファタ-ゼ産生細菌Alteromonas Suー202Hを海泥から分離することに成功した。酵素産生のための培養条件を検討した結果、本酵素は構成酵素で培地のpHは7.8付近、培養温度20℃、培養日数14日間振とう培養するとき高い酵素産生が見られた。本細菌のスルファタ-ゼを種々のクロマトグラフィ-で部分精製し、酵素学的性質を調べた。本酵素は塩化ナトリウムによって賦活され、至適pH6.0、pH安定域5.5〜7.5、分子量45,000であった。次に、アルギナ-ゼ産生細菌の探索を行った。沿岸海域で採集した49検体のうち海泥から強力なアルギナ-ゼ産生力を有する細菌Brucera Alー713Cを分離した。本細菌はアルギン酸ナトリウム添加培地で、温度25℃、培養日数1日間振とう培養するとき高い酵素産生能が見られた。本酵素を部分精製し、酵素学的性質を調べた。本酵素は塩化ナトリウムで賦活され、至適pH7.5、pH安定域5〜8.5、分子量33,000であった。最後に、これら2つの酵素と市販のセルラ-ゼ、ペクチナ-ゼを褐藻ワカメに作用助させた結果、約30分後に葉状体の崩壊がみられ、約2時間後には小さな細胞の塊や遊離の細胞が観察された。しかしながら、5時間経過してもプロトプラストの作出には至らなかった。次に上記酵素にフコイダナ-ゼを有するサザエ消化酵素を加え作用させたところ、約30分後に葉状体の崩壊が始まり、約2時間後に数十個のプロトプラストが観察された。以上の結果から微生物の酵素だけで褐藻プロトプラストを作出するためには、優秀なフコイダナ-ゼ産生細菌の発見が今後に残された大きな課題である。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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