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分泌現象における細胞内自由水空間の役割

研究課題

研究課題/領域番号 02807024
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 薬理学一般
研究機関産業医科大学

研究代表者

泉 太  産業医科大学, 医学部・薬理学, 教授 (90028506)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード副腎髄質 / カテコ-ルアミン分泌 / カルシウムイオン
研究概要

副腎髄質細胞からのカテコ-ルアミン分泌はCaイオンに依存した開口分泌により起こるが、その細胞内機序は不明である。そ解明には分泌機序そのものの解析に加えて、分泌現像の起こる場である細胞内空間についても解析を加える必要がある。そこで本研究では、ウシ副腎髄質細胞を高張溶液にさらすことにより細胞内空間を縮小させ、分泌反応,Caイオン流入,Caイオンの細胞内分布などの変化を検討した。
1.カテコ-ルアミン分泌は低張溶液,高張溶液いずれにおいても抑制され、等張溶液中で最も顕著であった。
2.分泌刺激に対応したCaイオン流入は高張溶液中においても抑制されなかった。
3.Furaー2蛍光を用いたvideo imaging法により、流入したCaイオンの細胞内分布を検討したが、Caの細胞内分布は高張溶液により変化しなかった。
4.培養細胞をdigitoninでpermeabilizeさせ、細胞内イオン組織を自由に変え得る系を作成して検討した。その結果、高張溶液中ではCaに依存した分泌の抑制されることが明らかになった。この場合には細胞内空間の縮小はない。従って分泌の抑制は、細胞内空間の縮小によるものではない。
5.Caイオンにより活性化されるタンパク燐酸化酵素活性を測定したが、高張溶液による活性変動は認められなかった。
以上のことから、高張溶液中におけるカテコ-ルアミン分泌の阻害は、(1)細胞内空間の縮小,(2)Caイオンの細胞内分布の変化,(3)タンパク燐酸化酵素活性の阻害,いずれによるものでもないことが判明した。高張溶液中では分泌に必要な条件はそろっているのに分泌が起こらない。このmissing factorを追求することが、分泌の細胞内機序の解明につながるものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Nobuyuki Yanagihara: "Sodium/proton exchange in cultured bovine adrenal medullary cells" Journal of Neurochemistry. 54. 1626-1631 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Yoshiro Koda: "Protein kinase C subtypes in tissues derived from neural crest" Brain Research. 518. 334-336 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuyuki Yanagihara: "Staurosporine:an effective inhibitor for Ca^<2+>/calmodulinーdependent protein kinase II" Journal of Neurochemistry. 56. 294-298 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Nobuyuki Yanagihara: "Inhibitory effect of okadaic acid on carbacholーevoked secretion of cetecholamines in cultured bovine adrenal medullary cells" Biochemical and Biophysical Research Communications. 174. 77-83 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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