研究概要 |
1.要約 ベ-チェット病,川崎病などの疾患は溶連菌感染への宿主の特異反応とも考えられている。我々も特異的HLAタイプのベ-チェット病患者で溶連菌を想定した治療を行い小康状態を長期間得れた経験がある。パルスフィ-ルド電気活動にてNotI酵素による巨大DNA断片の変異菌を検出することを目指した。 2.巨大DNA解析 試料DNAは菌をアガロ-スピ-スに抱埋し、プロティンギナ-ゼ,NotI処理を行いパルスフィ-ルド法に掛けた。泳動ゲルは0.8%アガロ-スで260Kbから1500Kbの巨大DNA解析は結果的に,電圧165V,パルスタイム80秒,泳動時間20時間が良好な分離パタ-ンを示した。サザンブロットは泳動したゲルの0.1NHClによる脱プリン,短波長紫外線(254nm)照射が必要でありアルカリトランスフォ-を行った。所定のプロ-ブでサザンハイブリダイゼ-ションした。これまで変異菌は検出できなかった。一方、今回購入したPCR装置を用いDNA増巾の方法でゲノム変化をサイズ差で出すこと,所定ゲノムのマッピングを試みた。本法は今後も継続したい。 〈今後への展望〉 今回はトランスポリンによる解析で変異株を見い出せなかったが本法の有用性は確認できた。ちなみに最近明らかになったのはベ-チェット病にサングイス緑連菌が深く関与し,しかもその新型菌の意味が推定されており本疾患研究に分子遺伝子解析が必要である。
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