研究課題/領域番号 |
02807056
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 新潟大学 (1991) 東北大学 (1990) |
研究代表者 |
安保 徹 新潟大学, 医学部, 教授 (30005079)
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研究分担者 |
増田 高行 東北大学, 医学部, 助教授 (00113910)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | extrathymic T cells / hepatic sinusoids / intermediate TCR / α β T cells / tumor immunity / NK cells / Tリンパ球 / 胸腺外分化 / 肝類洞 / αβT細胞 / γδT細胞 / intermediate TcR / ヌ-ドマウス / 胸腺摘出 |
研究概要 |
その名の由来のように、T細胞は胸腺で分化・成熟するリンパ球である。しかし、胸腺の無いヌ-ドマウスや加齢で胸腺が退縮したヒトや動物でも、末梢にはかなりのT細胞が存在することから、胸腺外分化T細胞の存在が示唆されていた。筆者らは本研究で、この胸腺外分化が肝類洞で集中的に起こっていることを見い出したものである。 胸腺外分化T細胞には、通常のT細胞と異なる多くの性状があることも明らかになった。代表的なものを下記すると次のようになる。 1)αβとγδT細胞からなる。 2)CD4 8 doubleーnegative T細胞を含んでいる。 3)胎生期の肝には無く、生後、肝類洞に出現し、加齢と共に増加する。 4)intermedicate TCR細胞として同定される。つまり、通常のT細胞よりも、膜上のTCRの数が少ない。 5)negative selectionのプロセスが無く、自己応答性の禁止クロ-ンもつくられる。 6)系統発生学的に古いT細胞と考えられた。たとえば、NK細胞と同様に、常時ILー2RβとLFAー1を発現している。 7)癌、細菌感染、加齢、自己免疫疾患で活性化する。 8)胸腺内の分化とは、相拮抗して活性化される。 9)自己寛容を誘導するリンパ球の可能性がある。 10)エストロゲンやTNFβで、この経路が活性化される。 以上のような多くの特徴をもっていて、いろいろな難病の免疫学に深くかかわっていることが推察される。
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