研究課題/領域番号 |
02807060
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | (財)労働科学研究所 |
研究代表者 |
前原 直樹 (財)労働科学研究所, 労働生理・心理学研究部・室長主任研究員 (60165660)
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研究分担者 |
山越 憲一 北海道大学応用電気研究所, メディカルトランスデューサー部門, 助教授
守 和子 (財)労働科学研究所, 労働生理・心理学研究部, 主任研究員
渡辺 明彦 (財)労働科学研究所, 労働生理・心理学研究部, 主任研究員 (30072648)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 疲労 / 過労死 / 循環器負担 / 路線トラック運転 / 血圧変動 / 高血圧 / 心室性期外収縮 / サ-カディアンリズム |
研究概要 |
中年路線トラック運転手の循環器系への影響を作業・労働負担の要因との関連で検討した。対象者としては、正常血圧と高血圧(境界域を含め)(高血圧群)の50才前後の運転手を選び、1運行3日間の調査を行なった。 夜間の高速道路の運転により、深夜から早朝にかけての血圧値は、運転前半の24時以前の血圧に較べて下がりきれず、場合によっては上昇する例も認められた。これは走行による血圧上昇によると考えられた。一運行の血圧変動の特徴は復路における収縮期血圧、拡張期血圧とも往路における血圧変動のパタ-ンとは異なっている点、復路での到着直後の血圧は往路での到着時に較べても上昇が認められた点であった。これらの特徴は正常血圧群に較べて高血圧群に大きく表れ、しかも復路の到着時の収縮期血圧値の分散は往路のそれに較べ有意に大きい値が得られた。また仮眠時間の長短において血圧値の差異も認められた。 フリッカ-検査や各種のパフォ-マンス検査では経時的に機能低下への方向を示し、又疲労自覚症状や身体局所の訴え項目数も走行時間の経過と共に大きな値を示していた。自覚症状の訴え数では正常血圧群の方が高血圧群より大きい傾向が認められた。 調査では通常通りの走行速度・休憩(自由走行)と約80km/hでの定時走行を同一運転手におこなわせ、走行速度の違いによる循環器系への影響差も検討した。血圧値では走行速度による差異は認められなかった。これは中型バスでの走行実験において測定・検討した、一心拍毎の血圧値と走行速度との関係と同様な結果であった。
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