研究課題/領域番号 |
02807105
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 放射線医学総合研究所 |
研究代表者 |
安藤 興一 放射線医学総合研究所, 臨床研究部, 室長 (00159526)
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研究分担者 |
小池 幸子 放射線医学総合研究所, 臨床研究部, 主任研究官 (50161831)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 潅流制限性低酸素状態 / 拡散制限性低酸素状態 / 低酸素分画 / 中間性低酸素状態 / ミソニダゾール / 核磁気共鳴装置 / ミスマッチ / 細胞内グルタチオン / 蛍光色素 / 再酸素化 / 低酸素培養 / クロ-ン化細胞 / 血流遮断 / 新方法 / LーQモデル / 低酸素細胞 / 細胞亜集団 / クロ-ン株 / クロ-ン間相互作用 |
研究概要 |
腫瘍血管から一定距離にある慢性的な低酸素細胞は、拡散制限性低酸素状態にあるが、血管が一時的に閉鎖された時には血管周囲の全腫瘍細胞が急性の低酸素状態、即ち潅流制限性低酸素状態になる。一方、今までに私達は種々のマウス移植腫瘍について低酸素状態を調ベてきた結果腫瘍低酸素状態には二種類あることが判ってきた、即ち、一つは腫瘍中の一部の細胞が高度の低酸素状態となり、細胞生存率曲線上の低酸素分画を形成する場合と、他の一つは腫瘍全体が中程度に低酸素状態になるが、低酸素分画を形成しない場合である。本研究では、二種類の腫瘍を用いて、腫瘍の種類・体積・血流状態と腫瘍低酸素状態との関係について調ベ、更に二重蛍光色素法を用いて潅流制限性低酸素状態について検討した。その結果、下記の三点が明らかとなった。(1)C3Hマウス由来R1137線維肉腫は、7mm径の大きさでガンマ線照射されたとき、D_0値1.3Gyの一相性の細胞生存率曲線を示し、低酸素分画が認められなかった。ミソニダゾールの照射前投与のDO値を減少させなかった。腫瘍径16mmになると、D_0値2.6Gyの一相性細胞生存率曲線を示し、ミソニダゾールによる増感が認められたことから、中間性低酸素状態が示唆された。(2)ガドリニウム(Gd-DTPA)を坦癌マウスに静注後、腫瘍内プロトン緩和時間を核磁気共鳴装置で測定し、腫瘍血量と血管床容積について検討した。低酸素分画を形成するNFSa腫瘍では、腫瘍径増大に件ない血流量・血管床容積ともに減少したが、中間性低酸素状態のR1137腫瘍の血管床容積の一定していた。血管床容積に対する相対的血流量が低酸素分画形成に関与していると示唆された。(3)二種類の蛍光色素を用いて、中間性低酸素状態のR1137腫瘍内血流状態を調ベた。無処置では30%の血管にミスマッチがあり、照射4日後に17%へと減少していた。
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