研究課題/領域番号 |
02807152
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
中橋 徳文 (1991) 愛媛大学, 医学部, 助手 (90217810)
杉並 洋 (1990) 愛媛大学, 医学部, 助教授 (20036487)
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研究分担者 |
中橋 徳文 愛媛大学, 医学部, 助手 (90217810)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 子宮内膜症 / OCI / レクチン / 卵管采卵捕獲抑制因子(OCI) |
研究概要 |
我々は、ゴ-ルデンハムスタ-卵管を用いた実験で、子宮内膜症患者腹水(PF)中に卵管采による卵捕獲を抑制する因子(ovum capture inhibitore:OCI)が、多量に存在する事を証明し、またOCIは走査電子顕微鏡で卵管采表面に膜様物質(OCI related membrane:OCIRM)を形成しその活性を発揮する事を証明した。OCIRMは線維状部分と無構造の埃状部分より形成される。今回、このOCI活性を有する因子の同定を目的として、実験を行い以下の結果を得た。1)OCIの分子量を推定するため、子宮内膜症患者腹水(PF)をゲル濾過し、濾液のOCI活性を検討した。OCI活性は、200〜600K Daltonの領域に認められた。2)OCIRMをantiーfibrinogen antibody、antiーPF(家兎に免疫し抗PF抗体を作成)にて染色し、また両者による抗OCI活性を検討した。OCIRMの線維状部分は両者により染色されたが、埃状部分は染色されなかった。両者によりOCI活性は抑制されなかったが、OCIRMの線維状部分は形成されず埃状部分のみ認められた。またPFにThrombinを添加しfibrin clotを生成除去したPFにおいてもOCI活性は認められたが、埃状部分のみ観察された。3)種々のレクチンにより2)と同様の検討を行なった。OCIRMはある種のレクチンにより染色された。またレクチンはPFと沈殿物を形成しその上清では、OCIRMは形成されなかった。4)OCI活性と、総蛋白濃度、fibrinogen濃度、レクチンにより生成される沈殿物量との相関を検討した。総蛋白濃度、fibrinogen濃度とは相関が認められず、ある種のレクチン沈殿物との相関が認められた。以上の結果より、OCIはフィブリノ-ゲンとそれ以外の糖鎖を有する物質とによりその活性を発揮するが、フィブリノ-ゲンはその活性発現に必須ではなく、レクチンと結合する糖鎖を有する物質がOCI活性に重要である事が示唆された。
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