• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

炎症局所における好中球浸潤のモデル化と血管内皮細胞と好中球の相互作用解析

研究課題

研究課題/領域番号 02807198
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関東北大学

研究代表者

大内 和雄  東北大学, 薬学部, 教授 (20006357)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード好中球 / 血管内皮細胞 / 血小板活性化因子 / ステロイド性抗炎症薬
研究概要

好中球浸潤における血管内皮細胞と好中球との相互作用を解析する実験系として、培養血管内皮細胞と好中球の粘着反応の測定系およびトランスウェルメンブレン上に血管内皮細胞を培養しこれを介した好中球遊走反応の測定系を確立し以下のことを明らかにした。
1.好中球の血管内皮細胞への粘着反応は、好中球に作用する好中球遊走因子だけではなく、血管内皮細胞に作用するヒスタミンあるいはトロンビンによっても亢進する。さらに、強い好中球浸潤抑制作用を持つステロイド性抗炎症薬デキサメサゾンは好中球と血管内皮細胞に対する粘着を抑制した。2.トランスウェルメンブレン上に血管内皮細胞を培養して好中球遊走活性を調べた結果、それ自身では好中球遊走活性を持たないが血管内皮細胞と好中球の粘着を亢進させる作用があるヒスタミンあるいはトロンビンと好中球遊走因子であるLTB_4あるいはPAFとを共存させると、LTB_4あるいはPAFによる好中球遊走反応は増大することが明らかになった。トランスウェルメンブレン上に血管内皮細胞が存在しない場合には、ヒスタミンあるいはトロンビンの増強活性は認められなかった。PAF拮抗剤はLTB_4単独による好中球遊走反応は抑制しなかったが、LTB_4とヒスタミンによる好中球遊走反応を抑制した。
以上の結果から、血管内の好中球が血管外に漏出する過程には、好中球遊走因子だけが関与するのではなく、血管内皮細胞に作用し好中球の粘着を増大させる物質も関与している可能性が示唆された。また、その候補としてヒスタミンあるいトロンビンなどのように血管内皮細胞にPAFを産生させる物質があることを明らかにした。さらに、ステロイド性抗炎症薬の好中球浸潤抑制作用のひとつとして好中球粘着抑制作用があることを明らかにするとともに、好中球の血管内皮細胞に対する粘着を抑制する薬物は新しい抗炎症薬になる可能性を示唆した。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Watanabe,M.Yagi,M.Omata,N.Hirasawa,S.Mue,S.Tsurufuji and K.Ohuchi: "Stimulation of neutrophil adherence to vascular endothelial cells by histamine and thrombin and its inhibition by PAF antagonists and dexamethasone" Br.J.Pharmacol.102. 239-245 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

URL: 

公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi