研究課題/領域番号 |
02808024
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物質生物化学
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
平塚 寿章 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (30041825)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ATPase阻害剤 / 活性ペプチド / 海綿由来生理活性物質 |
研究概要 |
ミオシン分子の頭部(Sー1)は、筋収縮においてパ-トナ-・タンパク質のアクチンと結合するだけではなく、筋収縮のエネルギ-源となるアデノシンー5'ー三ーリン酸(ATP)を結合して加水分解する作用(ATPase)も合わせもっている。しかしながらミオシンATPaseの活性部位については不明なことが多く、特に分子量が12万もあるSー1上のどの辺の活性部位が局在しているかは、現在最も研究者達が知りたがっていることの一つである。我々はこの点を明らかにするために、ミオシンATPaseの阻害剤を用いる実験を立案した。まず天然由来のミオシンATPase阻害物質を探索することから始め、2年前に沖縄産海綿から分子量6,300のペプチドをミオシンATPaseの阻害剤として単離することに成功した。この新規活性ペプチドは、ミオシンATPase反応や筋収縮を非常に低濃度で阻害するので、ミオシンのみならず各種ATPaseの構造と機能を研究するための有用な試薬として期待されている。この活性ペプチドの一次構造がわかるとこのような研究も非常に進展すると思われるが、現在のところアミノ酸組成以外の情報は得られていない。 本研究ではこの活性ペプチドの一次構造を明らかにすることを目的として、原料となる沖縄産海綿を大量に採集し、これから多量の純粋サンプルを調製することを主眼とした。今回当初の採集ポイントのケラマ諸島では原料となる海綿は採集できなかったが、より遠くの与那国島で大量に採集できるポイントを発見した。また、従来行っていた水による抽出のステップをアセトンによる抽出に変えることにより、活性ペプチドの収率を10倍以上も上げることができ、活性ペプチドの一次構造解析への道を拓くことができた。
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