研究課題/領域番号 |
02808060
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
田邉 隆 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (80155192)
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研究分担者 |
三原 壽 聖カタリナ女子短期大学, 教授 (40157582)
木村 勢津 愛媛大学, 教育学部, 助教授 (90161562)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 音声分析 / 倍音 / 喚声点 / ヴォイスチェンジ |
研究概要 |
1.熟練者と初心者との音声比較による、発声の上達過程について 「アエイオウ」の5母音を標本とし、3つの音高(G^^・/C^^‥/F^^‥)を採取し分析した結果、初心者の声は、その上達過程において3kHz以下では、倍音音量の最大位置の移動や新たな倍音の発生が見られた。また熟練者の声は、初心者に比べて3K〜4KHzの倍音を多く含んでいるが、初心者も練習の積み重ねにより、熟練者と同じ傾向を示すようになる。この事から、3KHz以下の倍音構成の変化、及び3K〜4KHzの倍音音量の増加に着目する事が、上達の程度を見る上で一つの重要な視点となりうるとの結論を得た。 2.発声上の感覚と倍音分析結果について (1)喚声点(ヴォイス・チェンジ)については、「ア」の母音によるポルタメントを採取し分析した結果、発声者自身の感覚的な認識に比べて、実際の換声点が低い位置にある事が判明した。発声指導上、換声点への配慮が当然重要であるが、指導者は一般的な認識よりも低いピッチの段階から音色の統一などに配慮すべきである。また、今まで各人の換声点の判定については、熟練者の音楽的感覚に頼らざるを得なかったが、本研究では、倍音構成の分析を通して、換声点を客観的に示す事ができた。 (2)その他、音量・音質及び共鳴と倍音構成などの関連性については、明示できる結論を得られなかった。 3.発声指導の構造化について 標本採取時に行なった発声指導の内容について、シソ-ラスの検討を行い、指導内容の構造化を試みたが、その第一段階として、声楽に関する情報の検索が行えるように、DATを用いて例示した。
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