研究課題/領域番号 |
02F00038
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
須藤 靖 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授
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研究分担者 |
李 貞勲 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
LEE Jounghun 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 宇宙論 / 暗黒物質 / ハロー / 銀河 / 銀河団 / X線 / cosmology / dark matter / halo / galaxies / clusters of galaxies / X-ray |
研究概要 |
宇宙のありとあらゆる天体形成の種となる暗黒物質ハローに対して、数年前から普遍的密度プロファイルという概念が提唱され、銀河の回転曲線、銀河団の光度・温度関数、重カレンズ統計、銀河の2点・3点相関など宇宙論の幅広い分野に大きなインパクトを与えている。しかしながら、従来のモデルは球対称を仮定しており、さらに精度の高い研究をする上での障害となっていた。 これに対して我々は、3軸不等楕円体暗黒物質ハローのつくる重力ポテンシャルのもとで静水圧平衡にあるガスの密度分布を摂動輪によって解析的に導くことに成功した。またさらにこれを発展させて、より一般的な解析的近似公式を得た。この結果は、X線観測および電波領域でのスニャーエフゼルドビッチ効果の観測から銀河団の性質を探る上で重要な理論的指針をあたえる。またさらにこのモデルを銀河団重カレンズによる銀河アーク統計に応用することで、観測されているアークの確率が理論予言よりも一桁程度大きい、という事実は、冷たい暗黒物質モデルの問題点ではなく、むしろ単純な球対称近似の限界によるものであることを明らかにした。 また、暗黒物質ハロー内は、暗黒物質が一様に分布しているのではなく、さらに小さいスケールで非一様な塊となっていることが予想されており、サブストラクチャーとよばれている。このサブストラクチャーの質量分布関数のモデルを提唱した。さらに、その関数の銀河団ハロー中心からの動径座標依存性についてもあらたなモデルを構築することに成功した。
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