研究課題/領域番号 |
02F00248
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
下濱 俊 (2003) 京都大学, 医学研究科, 助教授
柴崎 浩 (2002) 京都大学, 医学研究科, 教授
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研究分担者 |
林 金嬉 京都大学, 医学研究科, 外国人特別研究員
LIN JinXi 京都大学, 医学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 白質病変 / 痴呆 / ビンスワンガー病 / SHR / 血管構築 / 平滑筋アクチン / 平滑筋actin / 形質転換 |
研究概要 |
皮質下血管性痴呆の代表的病態であるビンスワンガー病の脳血管では血管構築の変化に加え、中膜平滑筋細胞の形態変化を生じており、形質転換を伴っている可能性がある。本研究ではビンスワンガー病剖検脳の平滑筋ミオシンのアイソザイム(SM-1、SM-2,SMemb)の変化、平滑筋細胞の増殖に関連する細胞周期関連蛋白(PCNA ; proliferative cell nuclear antigen)の発現を免疫組織化学的に検討した。いっぽう、剖検脳の検討と平行して虚血性白質病変の形質モデルである高血圧自然発症ラット(SHR : Spontaneously Hypertensive Rats)を用い、SHRの白質血管に認められる中膜肥厚が平滑筋細胞の増殖、あるいは形質転換を伴うか否かについて検討した。 結果として、ビンスワンガー病の脳血管ではPCNA陽性細胞の出現が認められたが、平滑筋ミオシンの各アイソザイムに有意な変化を認めなかった。SHRのうち脳卒中難発症性ラット(SHR-SR)では有意な変化を認めなかったが、20週齢の脳卒中易発症性ラット(SHR-SP)では正常対照と比べ高度な白質病変と、皮質血管の平滑筋actin免疫反応陽性面積の有意な増加、およびPCNA陽性細胞の出現が認められた。また、SM-2の減少がみられ形質転換を起こした平滑筋細胞(synthetic phenotype)の特徴を呈していた。以上より虚血性白質病変における脳血管リモデリングは平滑筋細胞の増殖性変化を伴う可能性が示された。
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