研究課題/領域番号 |
02F00323
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
青木 繁 東洋大学, 工学部, 教授
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研究分担者 |
RIDHA M 東洋大学, 工学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 腐食検出 / コンクリート構造物 / き裂を含むコンクリート試験片 / 境界要素解析 / 領域分割法 / 磁場計測 / インピーダンス / 数値シミュレーション / 境界要素逆解析 / 鉄筋網目 / 遺伝的アルゴリズム / 計算時間 / 階層的な検索方法 |
研究概要 |
本年度は、微弱な磁場の変化を測定することにより、コンクリート壁の裏面に近い位置にある鉄筋の腐食も検出できる感度の高い方法を開発するために、まず、精密磁場測定装置SQUIDを購入し、昨年度購入した電気化学測定システム(借用中であったクーロンメータを購入)を併用し、昨年度に製作したコンクリート試験片を用いて、予備的な実験を行った。 つぎに、以前から継続して研究・開発してきた磁場測定による腐食検出用境界要素プログラムを改良して、シミュレーションを行った。その結果SQUIDにより精密に磁場を計測すれば、通常のポテンシャル測定による方法では検出困難な腐食でも検出できる可能性があることを示した。 すなわち、コンクリート壁の裏面に近い位置にある鉄筋(壁前面から第2番目の鉄筋層にある鉄筋)の一部に腐食が生じている場合を想定し、鉄筋と壁の前面に置いた対極の間に直流を流して、その時に生じる磁場を壁前面おいて計測し、その結果から腐食位置と腐食速度を推定するシミュレーションを行った。 鉄筋中およびコンクリート中の電流による磁場はビオサバールの法則を用いて解析した。同時に、この時の壁前面におけるポテンシャル分布も解析し、磁場分布と比較した。鉄筋中の腐食個所には健全部に比べて多くの電流が流れ込むので、この影響が壁前面における磁場分布およびポテンシャル分布に現れるが、磁場分布への影響の方が顕著であることがわかった。 この結果をまとめて、国際学術誌The Journal of Science and Engineering CORROSION(NACE)に投稿した。その他、き裂を含む不均一コンクリート中の鉄筋腐食を検出するための試験片の製作およびインピーダンスの異なった二つの領域を分割して解析する領域分割法プログラムの開発を行い、一部完成した。
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