研究課題/領域番号 |
02F00349
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
神野 雅文 愛媛大学, 工学部, 助教授
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研究分担者 |
LOO Ka Hong 愛媛大学, 工学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ICP / 衝突緩和モデル / キセノンランプ / 陽光柱 / 線条陽光柱 / 拡散陽光柱 / ICP水銀蛍光ランプ / 誘導結合プラズマ |
研究概要 |
初年度には、通常の水銀蛍光ランプ用に構築した衝突輻射モデルを無電極高周波放電のプラズマへの適用の可能性を探るために、アメリカのオスラム社の商用無電極蛍光ランプを例にとって、検証を行った。その結果、電子エネルギー分布の計算を正確に行えば、精度が向上するであろうことが判明した。また、誘導結合放電(ICP)実験系の構築も行った。 第2年度の本年度は、無水銀光源における水銀代替物質として有望なキセノンの放電モデルの構築に主に取り組んだ。キセノンは、電流密度の上昇による陽光柱の収縮が他の希ガスや水銀に比べて生じやすいという特性がある。キセノン、アルゴン、ネオンを使ってICP放電管を試作し、点灯試験を行ったところ、通常の放電管と同じく、キセノンではプラズマ(陽光柱)が収縮しやすい、という蛍光が見られた。そこで、キセノンの放電において陽光柱が収縮する物理機構の解明も目的として、キセノンの低圧放電プラズマの収縮についてのコンピュータシミュレーションを行った。 その結果、キセノン陽光柱の収縮は、電流密度の上昇に伴ない生じる中心部での電子温度の上昇がキセノンイオンと電子の体積再結合のレートを下げ、見かけの拡散レートが負になる点が生じて、陽光柱の拡散が抑制されるために、収縮が生じることが明らかになった。 このコンピュータシミュレーションの結果から、陽光柱の収縮を避けるためには、中心部でのガス温度の上昇を抑えること、そして、電子温度が必要以上に上昇させないこと、により中心部分でも十分な再結合が生じ、見かけの拡散レートが負になることを防いで陽光柱の収縮を回避できると期待できるので、来年度は、ICP放電において、アンテナ配置やRF電力のパルス化などにより、電子温度とガス温度を必要以上に上昇させない条件を明らかにし、平面型のICP光源の開発を行う必要がある。
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