研究課題/領域番号 |
02F00373
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
成瀬 一郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授
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研究分担者 |
YAO Hong 豊橋技術科学大学, 工学部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 燃焼 / 石炭 / 廃棄物 / 水銀 / 微量金属 / 微粒子 / 捕捉剤 / 下水汚泥 |
研究概要 |
近年、燃焼や焼却プロセスから石炭や廃棄物等の固体燃料に含有している水銀を含む微量金属成分の一部が排ガスとして大気中へ放出されている現状が明らかになり、米国等では水銀を含む微量金属成分に関する新たな大気環境規制が施行されつつある。そこで本研究では、燃焼プロセスにおける水銀を含む微量金属成分の放出機構解明とともに、できる限り高温条件における微量金属捕捉技術の開発を試みている。具体的には、熱天秤による各種微量金属化合物の放出特性および鉱物質による各種微量金属化合物の基礎捕捉実験を行っている。得られた基礎結果は、化学平衡論に基づく解析結果と比較しその妥当性を考察している。このような基礎研究で得られた最適微量金属捕捉剤を実際の石炭あるいは乾燥下水汚泥燃焼場に微量添加し、燃焼場における微量金属成分の放出機構と捕捉特性解明も目的にしている。 当該研究の第2年度である平成15年度は、熱天秤によって、様々な乾燥下水汚泥および石炭中の水銀含有量の測定を実施し、乾燥下水汚泥中の水銀濃度は石炭の約10倍であることを明らかにした。つぎに、これらの試料を、熱天秤を用いて、燃焼および熱分解させ、水銀の放出特性に及ぼす温度の影響を実験した。結果として、水銀の放出開始温度は、石炭の方が下水汚泥よりも高温であり、これは、試料中の硫黄含有量に相関することを明らかにした。また、水銀化合物が炭素質に吸着あるいは吸収される場合、水銀の化合物形態が重要であることから、水銀の化合物形態変化に関する化学平衡計算を実施した。その結果、反応雰囲気中の硫黄および塩素濃度の差異によって、形成される水銀化合物が異なることを明らかにした。また、燃焼あるいは焼却過程は必ずしも平衡論が成立しないので、水銀に関する反応速度解析を行うために必要となる素反応速度データの収集も行った。
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