研究課題/領域番号 |
02F00513
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
神尾 好是 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授
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研究分担者 |
NGUYEN Anh Hoa 東北大学, 大学院・農学研究科, 外国人特別研究員
ANH Hoa Nguyen 東北大学, 大学院・農学研究科, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | Erwinia carotovora / カロトボリシン / バクテリオシン / 1分子技術 / 遺伝子 / 選択的宿主菌吸着 / tail fiber / core / sheath |
研究概要 |
Erwinia carotovora subsp.carotovota Erは、nalidixic acid、mitomycin Cあるいはbleomycinの攻撃にさらされたときに、carotovoricin Erを産生し、類縁バクテリアを殺菌する。このcarotovoricinによる殺菌作用は微生物農薬への応用が期待される. 今日まで、Hoa Anh Nguyen博士が明らかにした点は(1)tail fiberのC末端の5アミノ酸残基がcarotovoricin抗菌スペクトルを左右する。 (2)世界に先駆け黄色ブドウ球菌毒素の標的細胞崩壊機構のリアルタイムでの解明に威力を発揮した「1分子計測技術」を用いて外殻牽引開始の作用機序解明のための毒素分子を用いたモデル実験を行った。以下の成果を上げた。 (i)標的細胞膜上における水可溶LukFのプレステム領域の水不溶ステムへの劇的な構造変化を伴うステムの標的細胞膜貫通機構を解明した. (ii)さらに『プレスム保有ヘテロ7量中間体』を発見し,BADAN蛍光色素標識毒素成分を調製すると共にHlg2成分共同での膜孔形成過程を追求し、プレステムからステムへの移行タイミングを決定した.そして、膜上における『超チャネル』の形成機構は,(1)LukFの初発の膜への結合⇒(2)Hlg2のLukFへの結合⇒(3)[LukF-Hlg2]複合体形成⇒(4)[LukF-Hlg2]複合体3分子集合・6量体形成⇒(5)LukFもしくはHlg2の6量体への組込み・7量体プレステム中間体形成⇒(6)ステムの伸長・膜孔形成⇒(7)膜孔集合・超チャネル形成,であることを証明した。以上の結果は、膜タンパク質の構造変化を伴う膜への組込みタイミングを世界に先駆けての発見であると共に、本成果はcarotovoricin Erの細菌膜への組込み機構の解明に大いに役立つことが期待される。
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