研究課題/領域番号 |
02F00798
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高梨 弘毅 東北大学, 金属材料研究所, 教授
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研究分担者 |
ERNULT Franck 東北大学, 金属材料研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 自己組織化 / ナノ粒子 / 磁気抵抗効果 / 単一電子トンネル効果 / クーロン階段 / 微細加工 / エピタキシャル成長 / 2重トンネル接合 / 自己形成 / 超高真空蒸着 / 磁性 / トンネル効果 / スピン制御 |
研究概要 |
強磁性金属を用いた微小多重トンネル接合では、スピンに依存した単一電子トンネル効果が発現する。このスピン依存単一電子トンネル効果は、次世代の大容量不揮発磁気ランダムアクセスメモリ等のスピンエレクトロニクスデバイスへの応用の可能性を有しており、これまで種々の基礎研究が行なわれてきた。研究代表者らのグループでは、Coナノ粒子がアルミナ母相中に密に分散したグラニュラー薄膜を用いて、単一電子トンネル素子を作製し、その特徴的な振る舞いや新規な現象を明らかにしてきたが、Co-Al-Oグラニュラー薄膜の粒径や粒間距離の分布のために系統的なデータの取得が困難であり、解決すべき問題も少なくない。 本研究課題では、島状成長モードを利用したナノスケールの磁性ドットの作製とそのスピン依存単一電子トンネル効果への応用を検討した。Fe(100)単結晶膜上にMgOトンネルバリアをエピタキシャル成長させ、その原子オーダーで平坦な表面上にFeドットの成長を試みた。さらにその上に上部MgOバリアとCo電極をエピタキシャル成長させた。電子顕微鏡で観察された試料構造は極めた平坦であり、磁性ドットと上下電極の距離が良く定義されたものとなっている。このような構造制御性に優れた構造では、明瞭なスピン依存単一電子トンネル効果が発現すると考えられ、実際にその伝導特性の測定において、明瞭なクーロン階段とトンネル磁気抵抗効果の振動現象を観測することができた。クーロン階段から評価したFeドットの帯電エネルギーは電子顕微鏡と走査トンネル顕微鏡によって見積もられた粒子サイズとコンシステントであった。
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