研究課題/領域番号 |
02F02394
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
医薬分子機能学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
影近 弘之 東京医科歯科大学, 大学院疾患生命科学研究部, 教授
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研究分担者 |
SONGKRAM Chalermkiat 東京医科歯科大学, 大学院疾患生命科学研究部, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 核内受容体 / レチノイド / RAP / RXR / ピラン / ベンゾフロキサン / 生物学的等価性基 |
研究概要 |
遺伝子発現に関わる因子には、低分子化合物により活性化されてはじめて特異的応答遺伝子の発現を制御する核内受容体群が存在し、リガンド依存的に細胞の分化、増殖、形態形成、代謝、ホメオスタシスなどの重要な生理作用を厳密に制御している。近年、種々の核内受容体の機能が癌、骨粗鬆症、リューマチ、糖尿病、肥満など様々な疾患の発症と治療に関与していることが明らかに成りつつある。本研究ではレチノイド受容体RAR、RXRを標的として新規骨格を有するリガンド分子の創製を行った。特に、既存のリガンド構造の一部に含酸素もしくは含窒素複素環の導入を試みた。 まず、前骨髄球性白血病に有効性が示されている合成レチノイドAm80をリード化合物として、その疎水性部位にアルキル置換ピラン環の導入を試みた。レチノイド構造の疎水性部位は、受容体の活性化に必須なヘリックス12のフォールディングに直接的に関わる重要な構造要素である。2,6-di (tert-bytyl) pyrane環を持つ安息香酸誘導体をデザインし、合成した。本化合物については細胞分化誘導作用および核内受容体活性化能を検討する予定である。 ついで、Am80のカルボキシル基がいわゆる生物学的等価性基では大体できないことに着目し、安息香酸部位の代替構造としてベンゾフロキサンを導入した化合物を設計、合成した。合成した化合物のうち、芳香族アミド骨格を持つ化合物Bf580がヒト白血病細胞HL-60の分化誘導作用を発揮した。その作用はAm80ほど強いものではなかったが、ベンゾフロキサンが安息香酸部位の代替構造として有用であることを示した。
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