研究課題/領域番号 |
02J00126
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
亀山 慶晃 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 水生植物 / タヌキモ類 / 無性繁殖 / 雑種第一代 / 雑種不稔 / 雑種強勢 / 遺伝的多様性 / AFLP / タヌキモ / 交配親和性 / 雑種形成 / 不稔現象 / 遺伝マーカー / 核DNA / 葉緑体DNA / 交雑 |
研究概要 |
水生植物は陸上の植物に比べると無性繁殖への依存性が強く、特に浮遊性の水生植物では植物体が断片化することによるラメット数の増加や、水鳥による長距離散布が集団の維持に大きな役割を果たしている。昨年度までの研究によって、浮遊性の水生植物タヌキモはイヌタヌキモとオオタヌキモの雑種第一代であり、有性繁殖能力は完全に失われているものの、広い範囲に、かつ両親種とは異なる生育地に分布していることが明らかとなった(Kameyama et al.2005)。 本年度は、タヌキモがどのように形成され、集団を維持しているのかを明らかにするため、北海道苫小牧市と青森県津軽平野の計33の湖沼からタヌキモ類を採取し、AFLP分析をおこなった。その結果、1)タヌキモ類3種の各集団は大部分が単一のクローンで形成されていること、2)各クローンは複数の集団に認められ、特に津軽平野のタヌキモ5集団は全て単一のクローンであり、同一のクローンが苫小牧市にも分布していること、などが明らかになった。また、親種であるイヌタヌキモとオオタヌキモは完全に異所的に分布しており、両者の遺伝子型をどのように組み合わせても現存するF1雑種、タヌキモの遺伝子型を得ることはできなかった。 これらの結果から、1)タヌキモは気候変動が激しかった時代、本来は異なる環境に生育するイヌタヌキモとオオタヌキモが偶然出会ったことで形成され、2)殖芽や切れ藻による無性繁殖によって生き残ってきた、と考えられる。不稔のタヌキモが長期間に渡って集団を維持している背景には、雑種強勢による旺盛な無性繁殖能力、水鳥による長距離散布、交雑による新たな環境への適応、などが関与しているものと推察された。
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