研究課題/領域番号 |
02J00377
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京大学 (2003) 北海道大学 (2002) |
研究代表者 |
佐伯 泰 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ユビキチン / ユビキチン様タンパク質 / プロテアソーム / プロテオリシス / タンパク質分解 |
研究概要 |
細胞内において、機能タンパク質を厳密にかつ即効的に分解するシステムとして、ユビキチン(以下Ub)依存的タンパク質分解系が脚光を浴びている.この系では、初めに、機能タンパク質がUb鎖を付加され、次に、それを目印にして26SプロテアソームがUb化タンパク質を選択的に分解する.この場合、あるタンパク質に分解される運命にあるという選択性をもたらしているのが、Ub鎖というシグナルであり、それを26Sプロテアソームが認識し捕捉する.つまり、この分解系において、26Sプロテアソームによるユビキチン化タンパク質の認識過程が最も重要なステップといえる.前年度、Ub様タンパク質Rad23とDsk2がプロテアソームサブユニットRpn10と協調してUb化タンパク質を認識結合しプロテアソームにリクルートするという機構を提案した. 今年度、プロテオミクス的な解析によりDsk2、Rad23結合タンパク質としてUb関連分子を同定した.これらの新しい因子とDsk2、Rad23の間に遺伝学的相互作用があることを明らかにしており、現在さらに詳細な解析を行っている.また、Ub鎖には7種類のタイプが存在するが、質量分析法を用いたUb鎖タイプの決定法を開発し、細胞内においてもDsk2、Rad23が分解シグナルとなるUb鎖を認識することを明らかにした. 一方で、試験管内における再構築実験のために、Ub化タンパク質の新しい調製法を開発した.これは近年明らかにされたユビキチンリガーゼの基質認識機構を利用したもので、さまざまなタイプのUb鎖とUb化タンパク質を自由に作製できる方法である.現在、これらを用いてプロテアソームによるUb鎖認識、Ub化タンパク質の分解ステップにおいて、いくつか新しい知見が得られている.
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