研究課題/領域番号 |
02J01219
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 東北大学 (2003) 京都大学 (2002) |
研究代表者 |
牧野 渡 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助手
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 動物プランクトン / ストイキオメトリー / ケンミジンコ / ミジンコ / ファシリテーション / 植物プランクトン |
研究概要 |
平成15年度は、ミジンコ(Daphnia)と同じ植食性動物プランクトンでありながら、ミジンコよりも遥かに飼育が困難であることが前年度に発覚したヒゲナガケンミジンコ類の飼育体系の確立を目指してスタートした。平成15年9月までは琵琶湖からEodiaptomusを採集し、平成15年10月以降は仙台市近郊のため池からAcanthodiaptomus、Eodiaptomus、およびSinodiaptomusを採集し、それぞれミジンコの餌として用いていた植物プランクトンのScenedesmus(緑藻の一種)を与えてみたが、この方法だと、餌を潤沢に与えても発育途上で死滅することがわかった。これはScenedesmusがヒゲナガケンミジンコにとって好ましくない(必須化学成分の欠如などの理由が考えられる)ためと考え、打開策としてScenedesmus以外の藻類株を各地の研究機関から購入し、それを上記三種に与えてみた。新たに試した藻類は、珪藻のCyclotella、クリプト藻のCryptomonas、および緑藻のChlamydomonasである。これらの培養系を確立したのち、いずれも良質な細胞を餌として充分量与えたのだが、CyclotellaとChlamydomonasはヒゲナガケンミジンコ類は発育途上で死滅した。一方、Cryptomonasを与えたヒゲナガケンミジンコは無事に成熟することがわかった。ただし、産生された卵の孵化率には種間差があり、卵がほぼ100%孵化するのはSinodiaptomusだけで、ほかの種類ではその値が10-20%と著しく小さいことがわかった。なお福島県以北でのSinodiaptomusの分布は知られておらず、本研究がその初報告となる。
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