研究課題/領域番号 |
02J01835
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
入江 克雅 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 構造生物学 / 結晶構造解析 / シナプス後肥厚部 / 受容体集積機構 / 足場タンパク質 |
研究概要 |
Homer1cはシナプス伝達に関わる多くの機能分子が集積している後シナプス肥厚部(PSD)に代謝型グルタミン酸受容体やIP_3受容体(IP_3R)などを局在・集積させる足場タンパク質である。本研究の目的はHomer1cによる膜タンパク質のPSDへの局在・集積化機構を立体構造に基づいて明らかにすることである。これまでに、Homer1cのHomer1ファミリー保存領域(CRH1:Conserved Region of the Homer 1 families)の構造を決定し、集積制御機構のモデルを提唱した。 そこで次に、結合相手と複合体を形成することによるHomer1cの構造変化を明らかにすることで、提唱した集積制御機構を明らかにできると考え、結合相手にIP_3Rを選択し複合体の三次元構造解析を開始した。 その結果、IP_3RのHomer1cの結合領域とIP_3の結合領域とを含む細胞内領域であるIP_3R_<1-604>の精製条件を検討し大量調製を可能にした。さらに、還元剤にトリス(2,-カルボキシエチル)フォスフィン(TCEP)、溶液中の塩に硫酸ナトリウムを用いることで、溶液中での均一性が増すことを明らかにした。複合体の形成による構造変化を比較することと、単体の構造解析によって得られる立体構造に基づくことでIP_3R細胞内領域のCRH1との複合体を形成する最適な領域を決定できるため、このタンパク質試料を用いてIP_3R_<1-604>単体の結晶化を行った。その結果、0.1M Hepes-NaOH(pH7.5),2.0Mギ酸アンモニウム,3%メタノールの結晶化条件で偏光を示す針状結晶が得られた。 現在は、この針状結晶を回折実験が行える大きさにするために、結晶化条件の最適化を行っている。
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