配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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研究概要 |
細胞中の物質輸送を担っているキネシンやミオシンVは1分子でレールタンパク質である細胞骨格から解離することなく数μmの距離だけ移動することができる。しかし、その動作機構や動作原理はまだ完全に明らかになっていないのが現状である。そこで我々は1分子力学測定の技術を駆使してこれらを明らかにするのが研究目的である。昨年度までは光ピンセット法を用いてキネシン・微小管結合を破断させることにより、各ヌクレオチド状態での結合様式を特定した(Uemura, S.et al.Proc Natl Acad Sci USA.99,5977-5981.(2002))。また、ADP濃度を変化させることで単頭強結合・弱結合の割合変化を捉えることができ、負荷を加える方向によってADPの結合平衡が変化するという結果を得た(Uemura, S and Ishiwata, S.Nature Struct Biol.10,308-311.(2003))。 今年度はキネシンと同様のメカニズムで運動すると考えられている1分子ミオシンVについて研究を行った。東北大学・学際科学センターの樋口秀男教授との協同研究のもとで高速運動測定が可能な斜光暗視野照明を用いた顕微鏡システムを用いてステップ運動を詳細に解析した。その結果、36nm運動ステップが12nm+24nmのサブステップに分解できる中間状態を持つことを明らかにした。中間状態は4msと非常に短いがATPase活性を抑制するBDM(2,3-butanedione monoxime)を加えると7〜8倍長くなった。さらに、Yale大学のEnrique De La Cruzらグループとの協同研究により生化学的なデータを加えることができ、新しいサブステップを考慮したモデルを構築することができた(Uemura, S et al.Nature Struct & Mol Biol.11,877-883.(2004))。
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