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所有、贈与、流動―レヴィナスにおける〈善〉と〈正義〉のエコノミー

研究課題

研究課題/領域番号 02J03624
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 倫理学
研究機関東京都立大学

研究代表者

三浦 直希  東京都立大学, 大学院・人文科学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2002 – 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード倫理 / エコノミー / 善 / 正義 / レヴィナス / 所有 / 贈与 / 流動
研究概要

昨年度に引き続き、フランスの思想家エマニュエル・レヴィナスの経済倫理思想の研究を行った。レヴィナスの経済倫理は、彼自身がユダヤ人であることから、タルムードをはじめとするユダヤ教・ユダヤ思想と密接な関係を有している。この点を際立たせるために、新約聖書に依拠するカトリックの作家ポール・クローデルとの対立に注目することで、レヴィナスにおけるユダヤ的経済倫理を重点的に分析した。その結果、レヴィナスはキリスト教の愛・無償性すなわち贈与に基づく他者との関係を批判し、公正・平等性すなわち交換に基づく関係を重視していることが判明した。レヴィナスの経済倫理は、その意味では、厳正な<正義>の実現を目指すものであると言ってよい。とはいえ、彼の思想には、後年に大きな変化が生じている。かつて批判された愛や無償性が重要性を持つ概念として再登場し、その経済倫理思想全体が交換ではなくまず贈与に基づく<善>のエコノミーとして再構築される。それとともに、強い批判を受けていたはずのクローデルの経済倫理思想が再評価される。レヴィナスは、初期の反発にも関わらず、最終的にはクローデルの主張にほぼ一致する形で倫理のエコノミーについて語っている。ただし両者の経済倫理は、単に愛や贈与の無償性のみに依拠したユートピア的な思想ではなく、これを根本としつつも、交換の正義の実現をももくろむ現実的かつ実践的な思想である。以上の点を学会にて発表し、学会誌に論文を掲載した。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 三浦 直希: "Levinas et Claudel-justice, economie, Isroel"Etsudes de langue et litterature fransaises. 84. 158-169 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 三浦 直希: "ブロワとレヴィナス-贈与と慈愛をめぐって"佛文論叢. 14. 81-102 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2024-03-26  

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