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虚血性細胞容積膨張と虚血性細胞死誘導メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 02J04003
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 生理学一般
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

清水 貴浩  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード虚血性細胞死 / 細胞容積 / クロライド
研究概要

脳神経細胞において、細胞容積調節機構と細胞死は密接に関与している。たとえば虚血や低酸素症のような病的状態において、細胞膨張を伴うネクローシス、あるいは細胞収縮が特徴であるアポトーシスが生じることで、組織損傷が起こると考えられている。しかしながら、この虚血による細胞容積変化のメカニズムはよく分かっていない。そこで本研究では、虚血性細胞容積変化のイオン機構を解明することを目的とした。
イメージング法を用いて海馬CA1神経細胞の断面積を連続的に測定したところ、低酸素、低グルコースの虚血刺激を与えることにより細胞断面積が増加した。この虚血刺激による断面積の増加は、陰イオン輸送体全般の阻害剤であるDIDSによって抑制されたが、Cl^-チャネルブロッカーであるNPPBでは抑制されなかった。このことから、この虚血性細胞容積膨張にはCl^-/HCO_3^-交換体の関与が示唆された(自治医科大学との共同研究)。
また虚血性細胞死の一つであるアポトーシスのモデルとして、上皮系HeLa細胞を用いた。この細胞はスタウロスポリンやFas抗体、TNFαといったアポトーシス誘導剤により、アポトーシスを生じることが分かっており、アポトーシスには、その初期に起こる浸透圧性膨張後にみられる調節性容積減少(Regulatory Volume Decrease : RVD)の異常亢進が必要不可欠であることが示唆されている(前野ら、PNAS. 2000)。このRVDにはイオンチャネルが関与していることから、これらのアポトーシス誘導剤の膜電流に対する影響についてパッチクランプ法を用いて検討した。その結果、これらのアポトーシス刺激が、RVD過程に関与する容積感受性Cl^-チャネルと似た性質を持ったアニオンチャネルを浸透圧刺激なしに活性化することを見出した。したがって、アポトーシス初期にRVDに関与するイオンチャネルが異常亢進することで、細胞収縮がおこることが明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岡田 泰伸, サビロブ ラブシャン, 清水 貴浩: "クロライドチャネルの新しい役割:ATP放出と細胞死誘導"生体と科学. 53巻・4号. 323-330 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2024-03-26  

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