研究課題/領域番号 |
02J04668
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小島 直人 大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | バンレイシ科アセトゲニン / 抗腫瘍活性天然物 / 系統的合成法 / テトラヒドロフラン環 / 立体分岐型合成 / 不斉アルキニル化 / 構造活性相関 |
研究概要 |
バンレイシ科アセトゲニンは、1から3個のテトラヒドロフラン環を有するユニークな構造を持つ化合物群で、細胞毒性、抗腫瘍、免疫抑制、殺虫、昆虫摂食阻害、抗マラリアなどの広範囲な生物活性を示すことが明らかになっている。特に、抗腫瘍作用に関しては、選択的に癌細胞の生育のみを阻害すること、また、アドリアマイシン耐性の癌細胞に対しても有効であることが、近年認められている。さらに興味深いことにはアセトゲニンの微細な部分構造の相違によって、有効な癌細胞のタイプに選択性が認められることがin vitroの実験で明らかにされているが、その構造的特徴のため絶対配置が未決定のものが多数存在し、正しい構造活性相関を得ることに限界がある。そこで、合成的手法によりアセトゲニン類の構造決定を行うと共に、種々の天然、非天然型アセトゲニンを合成し、それらの構造活性相関を調べることを計画した。 (1)α-THFアルデヒドに対する不斉アルキニル化反応 α-THFアルデヒドに対するリガンド制御による不斉アルキニル化を検討した。その結果、キラルリガンドであるメチルエフェドリンを使い分けることで、基質の不斉の影響を受けずに試薬制御で高立体選択的にキラルなC_4ユニットを導入することに成功した。これはα位にTHF環を有するアルデヒドに対する求核付加反応の立体選択性を試薬により制御した最初の例である。 (2)bis-THF環ユニットの立体分岐型合成法の開発 上で得られた付加体から、環化の方向を制御する二通りの経路により、立体分岐型にbis-THF環ユニットを構築することを試みた。その結果、いずれの経路も高立体選択的に進行し、bis-THF環の8つのジアステレオマーを系統的に合成することに成功した。
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