研究課題/領域番号 |
02J05266
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柴田 亮 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員PD
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 硬X線 / 硬X線望遠鏡 / 多層膜 / ブラッグ反射 / X線望遠鏡 / 多層膜スーパーミラー / 結像性能 / 銀河団 / 非熱的放射 |
研究概要 |
従来の(軟)X線望遠鏡はおよそ10keV以下のエネルギーを持つX線に対してのみ実用的な感度を有していたが、その鏡面物質として白金(Pt)/炭素(C)の多層膜を連続的に周期長を変化さて積層することで、ブラッグ反射を利用して幅広いエネルギー帯域で感度を有することが可能な硬X線望遠鏡の開発を行ってきた。本年度は、前年度3月に完成した硬X線望遠鏡の地上特性評価試験及びそれを用いた大型気球による高度40kmでの科学観測飛行、そして更なる性能向上化を目指した改良型硬X線望遠鏡の開発を進めてきた。 地上特性評価試験は放射光施設SPring-8中尺ビームライン及び宇宙科学研究本部30mビームラインを用いて行われ、8keV〜70keVのエネルギー帯域において有効面積、結像性能、及びVignetting関数を評価した。さらにこれらの基礎データを用いて飛翔観測の際に必要となる応答間数の構築を行った。有効面積は設計値に対して50%程度、結像性能はHPDで3分角程度であり、反射鏡単体の結像性能及びそれらの組み上げ精度の向上化が今後の課題である。 硬X線望遠鏡を用いた気球実験は、2004年6月及び9月にアメリカ・ニューメキシコ州において行われた。6月はゴンドラ駆動系のトラブルにより観測を断念したものの、9月にはおよそ20時間の観測を行い、X線パルサーX0115+634等の硬X線像及び硬X線放射スペクトルを得ることに成功した。 これらの観測結果を受け、今後はより高解像度の硬X線像の取得を念頭に、結像性能の向上を目指した新規開発を開始した。特に反射鏡基板の高剛性化に着目し、より厚く大型のアルミニウム合金基板や軽量なマグネシウム合金基板を用いた反射鏡製作を追究してきた。
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