研究課題/領域番号 |
02J06710
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
塚崎 敦 東北大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 酸化物 / 薄膜成長 / ワイドギャップ半導体 / 不純物ドーピング / 価電子制御 / 薄膜 |
研究概要 |
前年度までに、価電子制御を行うための無添加酸化亜鉛の電子濃度低減を行い、n型伝導性制御について確認できた。本年度は、p型伝導性制御に向けた研究に尽力した。効果的に窒素ドーピングを行うために反復温度変調法を提案し、適用した。この手法についての条件最適化を行うことにより、p型伝導性を発現する窒素ドーピング酸化亜鉛薄膜を再現性良く作製できる成長条件を見出すことに成功した。これは、一度の実験から窒素濃度や高温熱処理温度の異なる試料群を作製、評価できる、コンビナトリアル手法(成長温度変調法)の賜物と言える。さらに、窒素濃度の異なる試料の光学特性評価を行うことで、アクセプタ束縛励起子発光やドナーアクセプタ対発光における系統的な変化が観測された。この結果は現在投稿準備中である。Hall効果測定の温度依存性から正孔伝導であることを確認し、アクセプタ準位を見積もった。室温における正孔濃度は2x10^<16>cm^<-3>であった。これまで困難とされてきたp型化を実現できた要因は、反復温度変調法によって高濃度窒素ドーピング薄膜の結晶品質が向上したためと考えられる。このp型酸化亜鉛をn型酸化亜鉛薄膜上に堆積し、pn接合を作製した。電流電圧特性の評価において非線形性を示した。その際、電流注入による発光が観測された。これらの結果は[Nature Materials,4,42(2005).]に掲載された。さらに、デバイス構造の改善を行い、より鮮鋭な青色発光を観測した。酸化亜鉛を用いたpn接合からの電流注入青色発光は、これまでに例がなく、今後の実用化への扉を開く結果と考えている。
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