研究課題/領域番号 |
02J07349
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
秋山 哲雄 東京大学, 史料編纂所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 鎌倉幕府 / 御家人 / 北条氏 / 守護 / 都市 / 鎌倉 |
研究概要 |
本年度の研究の成果は次の二本の研究論文にまとめた。(1)秋山哲雄「鎌倉期の長門国守護と『長門国守護職次第』」(『東京大学史料編纂所研究紀要』15号、2005年3月)および、(2)秋山哲雄「都市鎌倉の東国御家人」(『ヒストリア』195号、2005年6月刊行予定)である。(1)では、6系統の写本が存在する「長門国守護職次第」という史料を書誌学的に検証してその成立を論じ、それを踏まえて鎌倉期の守護の沿革を修正した。その結果、鎌倉幕府の一番引付頭人の名代が長門守護となる法則性が見出された。これにより、西国における幕府の基本方針が幕府内の地位を前提としていたことを想定した。この研究のために、山口県立文書館に所蔵されている「長門国守護職次第」の写本をすべて撮影し、それぞれの成立を検討した。 (2)では、東国御家人が鎌倉に常駐していたのではなく、一族の一部のみが鎌倉にとどまっており、その他の武士は儀式などの際にのみ鎌倉にやってくることを実証し、都市鎌倉の実相を明らかにした。そしてそうした御家人の存在形態が、鎌倉に在住するごく一部の武士達に経済的に依存する幕府の在り方や、その一部の武士達を被官化する北条氏の権力の在り方を規定していたことを指摘した。 上記の二本の論文を含め、これまでの研究論文を博士論文「北条氏権力の展開と都市鎌倉」としてまとめ、北条氏権力の変遷やそれに伴う都市鎌倉の実態を論じ、鎌倉時代の幕府がいかに変容していったのかを考察した。
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