研究課題/領域番号 |
02J07484
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田坂 基行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 2-アミノフェノール / 人工DNA / 金属配位結合 / 重原子クラスター / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
本研究では、DNA塩基自体を金属配位子に変換することによって、水素結合を金属配位結合に置き換え、DNA二本鎖形成における新しい結合様式を創り出すことを目指した。 2-アミノフェノール型人工ヌクレオシドを合成し、人工ヌクレオシドと、Pd^<2+>、Zn^<2+>、Cd^<2+>との2:1錯体形成を^1HNMR測定及びESI-TOFマススペクトル測定により明らかにした。これらの錯体は天然型塩基対に代わる新しい金属錯体型塩基対を提供するものである。この人工ヌクレオシドを、フォスフォロアミダイト固相合成法を用いてオリゴヌクレオチドに導入し、DNA二本鎖形成における金属イオンの効果を融解実験などにより明らかにした。 次に、核酸塩基と重原子クラスターB_<12>I_<12>をリンカーを介して結合した人工核酸塩基分子を新規に合成し、DNAと核酸塩基部位との相補的水素結合認識と、重原子クラスターの高分解能以相差電子顕微鏡観察を組み合わせることによる、DNA塩基配列の視覚的決定について検討した。炭素膜上の一本鎖DNAに、アデニン型クラスター分子のクロロホルム溶液を加え、電子顕微鏡により観察したところ、アデニン型クラスター分子が一本鎖DNAと相互作用している結果が得られた。また、一個のアデニン型クラスター分子が一個の球として観察された。 また、クラスター分子B_<12>I_<12>同士の会合を防ぐ目的で、電子顕微鏡では観察されないB_<12>H_<12>とを混ぜて拡散させ、電子顕微鏡により観察したところ、(B_<12>I_<12>):(B_<12>H_<12>)の割合が1:9の条件下で、一個のB_<12>I_<12>分子が一個の球として観察された。B_<12>I_<12>分子の直径がÅであるのに対し、直径12ÅAから23Åまでの球が主に観察され、17Å前後の球が最も多いという球径分布結果が得られた。
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