研究課題/領域番号 |
02J07605
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 (2003) 東京大学 (2002) |
研究代表者 |
平野 祐子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | SREBP / 翻訳後修飾 / ユビキチン化 / SUMO-1化 / ubiquitin / proteasome / degradation / SUMO-1 |
研究概要 |
転写調節因子SREBPのユビキチン化とSUMO-1化について解析した。 ユビキチン化はE1、E2、E3の三種の酵素により基質に付加されるが、基質認識を担う意味で最も重要なE3の同定を目標に研究を行った。細胞に各種E3因子を発現させ、抗体を用いて相互作用を検討したところ、SCF型E3複合体がユビキチン化に関わることを示唆する結果を得た。SCF型E3複合体は、数種類の因子により構成されており、基質認識因子を交換して多種の基質をユビキチン化する。そこで、SCF型E3複合体に含まれるSREBPの認識に関わる因子を単離する目的で、Yeast two hybridと、細胞を用いたGST pull downによるタンパク質の探索を行っている。現在、活性型SREBPと共沈したタンパク質をMS解析にかけており、分解機構の詳細が明らかになることが期待される。 活性型SREBPはSUMO(Small ubiqutin-like modifer)-1化修飾を受け、そのSUMO-1化はその転写活性を抑制することを明らかにし、論文とした(Yuko Hirano et al.(2003)J.Biol.Chem,278,16809-16819.)。 次の課題として、SUMO-1化のE3と脱SUMO-1酵素の同定を試みた。組換えたんぱく質を用いたSUMO-1化の実験の結果、これまでにSUMO-1化に関わることがいくつかの基質で明らかなPIASとRanBP2が活性型SREBPのSUMO-1化を亢進することを同定した。RanBP2は核膜孔複合体の構成因子であり、活性型SREBPは核膜孔または核内においてSUMO-1化される可能性がある。一方、SUMO-1の解離に機能する脱SUMO-1化酵素は、その発現には組織特異性があり、組織により特異的なアイソフォームが存在し、また異なる細胞内局在性を示すことが報告されていることから、これらの酵素は基質特異的な調節に関わる可能性がある。そこで、現在これまでに知られている7種の脱SUMO-1化酵素の組換えたんぱく質を作成し、SREBPのSUMO-1化の調節に関わるかについて検討中である。
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