研究課題/領域番号 |
02J07846
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸村 友宣 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | CP対称性の破れ / Bファクトリー / 小林・益川理論 / 標準理論 / Belle / 素粒子物理学 / 高エネルギー物理学 / CKM行列 |
研究概要 |
B中間子のモンテカルロ(MC)シミュレーションデータを大量に発生させ、そのデータを用いてB中間子の崩壊点の位置分解能を表現する関数を作成した。この関数と、比較的分岐比の大きい崩壊モードの測定データを用いてB中間子の寿命の測定を行うことで、この関数の正当性を評価し、同時に関数に用いられるパラメーターの値を決定した。また、B中間子のフレーバーを特定できる崩壊過程の観測をこの関数を用いて行い、本研究で用いるフレーバー同定方法の性能を評価し、フレーバーの同定精度のパラメーターを決定した。 これらの位置分解能関数やフレーバー同定方法と、2002年7月までにBelle検出器によって記録されたB中間子のCP個有状態への崩壊モードのデータを用い、B中間子の時間発展の解析を行い、CP非保存のパラメーター、sin2φ_1の値を測定したその結果、sin2φ_1=0.719±0.074±0.035と言う値を得た。ただし、一つ目の誤差は統計誤差を、二つ目の誤差は系統誤差を示す。この結果は他の実験結果と矛盾なく、また、理論とその他の測定結果を用いた間接的な予測値とも精度良く一致し、素粒子の標準理論と矛盾しないものであった。 この結果は2002年7月にアムステルダムで開催された国際会議31^<st> International Conference on High Energy Physics (ICHEP02)において発表された。また、この結果を論文にまとめ、Physical Review D誌に投稿し、掲載された。
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