研究課題/領域番号 |
02J08195
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
その他外国語・外国文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 まさき 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
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キーワード | ロシア文学 / 20世紀 / テキスト分析 / レオーノフ / ロシア・アヴァンギャルド / ソ連(ソヴィエト) / 文化史 |
研究概要 |
本年度は以下のような骨子に基づいて、研究活動を行った。 1.ソヴィエト作家レオーノフの長編小説『泥棒』における複数のテクストの比較分析作業をすすめる。 2.バフチンの文学理論のほか、『泥棒』が書かれたのと同時代的な文化潮流についても研究を進める。 3.20世紀ロシア演劇の歴史を踏まえながら、近現代ロシアの文化史について研究を行う。 平成15年夏に北海道大学スラブ研究センターに滞在し、資料収集を行ったほか、同センターの研究者達との活発な意見交換の機会を持った。さらに、平成15年9月初めより1ヶ月間、モスクワにて資料収集を補完的に行った。研究者との交流を広げただけでなく、演劇に関するテーマについても発展的に調査し、研究を進めた。 平成15年11月、日本ロシア文学会研究発表会において報告「レオーノフ『泥棒』の改作とテクスト構造の関係」を行った。この報告では、『泥棒』が創作の当初から持っていた構造の特質によって、従来の研究史ではソヴィエト文壇の潮流とのみ関連付けられ論じられてきた、作者による小説の改作行為が、結果として作品世界全体に成長ともいうべき発展をもたらしていることを論じた。 現在、論文「レオーノフ『泥棒』と同時代の文化」を日本ロシア文学会誌に投稿中である。これは、『泥棒』に見られるテクストの入れ子構造について、当時のソヴィエト・ロシアの映画と演劇分野における芸術理論を参照することによって論じたものである。 さらに、これまでの研究をふまえて、2004年3月モスクワ大学にて開催予定の国際会議「ロシア語:歴史的運命と現在」(第2回)において報告を行う予定である(申込みが採用され、報告は内定している)。
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