研究課題/領域番号 |
02J08383
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
遺伝
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
福田 智行 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 出芽酵母 / ホーミング / DNA修復 / 組換え / 減数分裂 / 組み換え |
研究概要 |
出芽酵母の可動性DNA領域VDEは、コードする部位特異的エンドヌクレアーゼVDEが減数分裂期特異的に染色体の二重鎖切断を誘導し、宿主がこの切断を修復することでゲノム中を動く。これらの反応機構をより詳細に解析するために、1)VDEによって切断されたDNAとDNA修復系タンパク質との結合解析、2)VDEによる切断の減数分裂期特異性を産み出す機構の解析を行った。 1)VDEによる二重鎖切断末端にはRecAホモログであるDmc1pとRad51pが互いに独立に結合することをクロマチン免疫沈降法により明らかにした。また、RAD52、RAD55、RAD57遺伝子破壊株においてはいずれもRad51pの結合に欠損が見られた。一方、SAE3遺伝子破壊株ではDmc1pの結合が欠損していた。以上の結果からRad51pはRad52p、Rad55p、Rad57pの働きにより、Dmc1pはSae3pの働きによりそれぞれ独立に二重鎖切断部位にリクルートされ、修復反応をおこなうことが示唆された。 2)昨年度の解析によりVDEの認識配列付近のクロマチン構造は減数分裂期に変化していることを示したが、今年度は、種々の変異株を用いた解析により、このクロマチン構造の変化は減数分裂の進行に依存していることを明らかにした。また、VDEは減数分裂誘導前にも発現しており、エンドヌクレアーゼ活性も保持していることを確認した。一方、抗VDE抗体を用いたクロマチン免疫沈降法により、VDEは減数分裂期に初めて認識配列に結合し得ることを示した。従ってVDEの減数分裂期特異的な切断はaccessibilityにより制御されており、減数分裂期に見られたクロマチン構造の変化はこのaccessibilityの上昇を反映している可能性が示唆された。
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