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カラスにおけるヒトの表情認知

研究課題

研究課題/領域番号 02J09935
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
研究分野 実験系心理学
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

草山 太一  慶應義塾大学, 社会学研究科心理学専攻, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2002 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードハシブトガラス / ヒトの顔の表情 / オペラント / 視覚弁別 / 視線弁別 / 写真-物体認知
研究概要

昨年度におこなった課題において、カラスがヒトの表情写真を実際の人物と同じように認知することができたことを報告したが、写真に写ったヒトの表情を弁別する際にカラスは口などの顔の下部分を主要な手がかりとし、目の部分に注目することはなかったことも示した。ヒトを含む霊長類では目はコミュニケーション信号として重要な意味を持っている。本研究では、カラスがヒトの顔を見る場合に目の部分に注意が向いているかどうかを確認するために、ヒトの視線を弁別させる課題をおこなった。
実験装置として正面パネルに液晶モニターを設置し、ほぼ実際の人物の顔の大きさの動画が提示されるオペラント箱を用いた。この正面パネルの上下左右には反応キーが取り付けられており、カラスにはパネルに提示された人物の視線方向(顔を出来るだけ動かさず、目線だけを上下左右に移動させた動画刺激)と同じ方向にあるキーをつつくことが要求された。それぞれ4方向に動く人物の視線刺激をランダムに7回ずつ提示し、連続2日間、1方向あたり4回以上の正解を全ての方向について得た時点で視線を弁別することができたと判断した。
その結果、7羽のうち5羽のカラスは70日かかっても、視線方向と同じ側にあるキーに正しく反応することができなかった。視線に対してより注意を向けるために目の部分以外を部分的に遮蔽した場合、また単純に白黒で目を描き、目を実際の人物と同じように動かした刺激を提示した場合についても検討したが、視線方向が示す反応キーを正しく選択することはできなかった。残りの2羽について基準に到達することができたが、視線ではなく顔全体の動きを手がかりとして弁別していたことが考えられた。ほとんどのカラスにおいて、視線を弁別することができなかったことは、ヒトの表情を認知する際に顔の下部分を手がかりとしていた結果を支持する。

報告書

(2件)
  • 2003 実績報告書
  • 2002 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Taichi Kusayama, (Eds)Shigeru Watanabe: "Comparative Analysis of Mind, Chapter 7, Cognition of Human Facial Expressions by Crows"Keio University Press. 281 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2002-04-01   更新日: 2024-03-26  

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