研究課題/領域番号 |
02J10750
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
生態
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野田 雄介 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2002年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | CO_2濃度増加 / 植物 / 光合成 / 老化 / 季節 / CO_2 spring / 野生植物 / 生理生態学 / 自然生態系 / 細胞壁 |
研究概要 |
(1)光合成のCO_2応答曲線を決定する2つの要因、ルビスコとRuBP(Ribulose-1,5-bisphosphate)再生に関わるタンパク質のバランスに着目し、イタドリを用いて、葉の老化過程における高いCO_2濃度環境の影響を調べた。両者のバランスは生育CO_2条件や葉の老化に依存しないが、季節に依存して変化した。この季節に伴うバランスの変化は温度順化が原因だと考えられた。またこのバランスの変化は、光合成速度のCO_2依存性に影響することを示した。この研究は国際誌に発表した。 (2)ルビスコ能力とRuBP再生能力のバランスの変化に種間差があることを発見し、この原因について、2つの能力の温度依存性の違いから説明した。RuBP再生能力の温度依存性が強い種は、両者のバランスが変化する傾向があることを発見した。本研究は国際誌に投稿中である。 (3)またこれらに関連し、細胞壁への窒素分配と光合成系への窒素分配の間にトレードオフがあることを発見し、国際誌に発表した。 (4)短期的な高CO_2栽培実験が自然生態系で成り立つかどうかを検証するために、天然のCO_2噴出地の付近のCO_2濃度を長期に渡って観測し、現地の植生、及び植物の生理生態学的特性を調べ、そのデータを解析した。その結果、これらの場所が、長期間の高CO_2に対する植物の応答を研究するのに適していることが明らかになり、学会で発表した。また現在国際誌に投稿中である。 (5)上記3箇所の天然のCO_2噴出地から植物を移植し、高CO_2環境に適応しているかを調べた。実験の結果、高CO_2由来の個体が理論から示唆されるような光合成タンパク質分配を見せることはなかった。その一方で、気孔コンダクタンスやデンプン含量には、高CO_2適応と見られる応答も観察された(投稿準備中)。
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