研究課題/領域番号 |
02J61463
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
遺伝
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
北野 誉 国立遺伝学研究所, 集団遺伝研究系, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2002年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ヒト / チンパンジー / 遺伝子 / 進化 / ゲノム / 多型 / 系統関係 / 非同義置換 |
研究概要 |
ヒトの21番染色体に存在するSNPデータから、Fay and Wu(2000)の方法で、正の自然淘汰の有無の検定を行ったところ、ヒトの21番染色体上で18ヶ所の領域が正の自然淘汰と起こしている領域として示唆された(Watanabe et al.2004)。そのうちの7つは遺伝子を含む領域に位置している。これら7つの領域で、ヒトにみられたような多型パターンが他の類人猿においてみられるかどうかを解析するために、チンパンジー40個体程度を材料として、チンパンジーのこれら7つに相当する領域の塩基配列決定および解析を行なった。その結果、チンパンジーのいくつかの領域では、正の自然淘汰を示唆するような統計的に有意な結果を得ることが出来なかった。このことは、これらいくつかの領域では、ヒトとチンパンジーとで自然淘汰パターンの差異があるということを示唆している。 一方、非常に特徴的な進化パターンを有するRh式血液型遺伝子のヒトとチンパンジーを用いたゲノム配列の解析も行なった。チンパンジーのBACクローンを用いたゲノム配列決定およびその比較解析から、チンパンジーにおいては、Rh式血液型遺伝子の真ん中の部分が抜け落ちた短い遺伝子座が存在し、その遺伝子座はチンパンジーの多くの個体でみられるということが示された。また、,Rh式血液型遺伝子座はヒトでは2つ、チンパンジーでは2〜4あるとされているが、これらのゲノム配列を比較すると、非常多くのリアレンジメントがRh式血液型遺伝子座間で起っているということが示唆された。
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