研究分担者 |
J. HOLTET オスロ大学, 教授
A. BREKKE トロムゼー大学, 教授
R.E. HORITA ビクトリア大学, 教授
A. EGELAND オスロ大学, 教授
T. WATANABE ブリティッシュコロンビア大学, 教授
D. MCEWEN サスカチュワン大学, 教授
南 繁行 大阪市立大学, 工学部, 助手 (00047408)
利根川 豊 東海大学, 工学部, 助教授 (80188763)
塩川 和夫 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (80226092)
西谷 望 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (10218159)
西野 正徳 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 講師 (70023679)
湯元 清文 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (20125686)
小口 高 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (40011457)
巻田 和男 拓殖大学, 工学部, 教授 (40129945)
山本 達人 宇宙科学研究所, 助教授 (90182633)
林 幹治 東京大学, 理学部, 助教授 (60011730)
BREKKE A. Auroral Observatory, University of Tromso Professor
MCEWEN D Institute of Space and Atmospheric Studies, University of Saskatchewan Professor
HORTA R.E. UniVersity of Victoria Professor
EGELAND A. Department of Physics, University of Oslo Professor
HOLTET J. Department of Physics, University of Oslo Professor
WATANABE Tomiya Department of Geophysics and Astronomy, University of British Columbia Professor
HOLTET J. オスロ大学, 助教授
BREKKE A. トロムゼー大学, 教授
HORITA R.E. ビクトリア大学, 教授
EGELAND A. オスロ大学, 教授
WATANABE Tom ブリティッシュコロンビア大学, 教授
MCEWEN D. サスカチュワン大学, 教授
野沢 悟徳 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (60212130)
早川 正士 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80023688)
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研究概要 |
オーロラ現象は太陽風・惑星間空間場の変動を源として起こる磁気圏現象の代表格であり,視覚的に際だっているばかりではなく,磁気圏の構造,エネルギー輸送に関わる固有の物理現象である。 この研究は,強いオーロラが出現する緯度60^°〜70^°のオーロラ帯のみならず,微弱ではあるが大陽風(惑星間)磁場の影響を直接受けた特徴的なオーロラの出現する極冠帯もカバーする地上観測網をグローバルに展開することにより,オーロラ領域の時間・空間発達と付随する一連の磁場擾乱域の動態に関する観測データを取得し,得られたオーロラ像の2次元動パターンをもとに,磁気圏におけるエネルギーの変換・流れ,粒子の加速,電磁擾乱の発生機構に関する制約条件を明かにすることを目的とした。また,この研究は,国際共同研究STEP(太陽地球系エネルギー研究)の一環として各国の地上観測・衛星観測(あけぼの衛星,Geotail衛星,Freja衛星)諸計画との連携の下の実施された。 2回の夏期調査により,ディジタル記録による磁場観測機器の設置を進めた(交・直流磁力計,17地点,交流磁力計,7地点,1992年9月)。新たに開発した大容量(140MB)のデータロガーの導入により高サンプリング密度(直流磁場1Hz,交流磁場10Hz)のデータを小型カセットテープに連続1カ月の記録が可能となった。高さ100Km以上に流れる電離層電流分布の投影される磁気圏ダイナミックスの研究を進める上に画期的な高時間分解能極域グローバル磁場観測網が実現した。最北端のほぼ地磁気極に位置するユーレカなど半数以上の観測地点には磁場観測の空白域を埋める意義もある。各地点よりの観測データは現地協力者より月々順調に郵送され,順次ファイル化され国際通信ネットワーク(Inter Net,hpgrl.grl.su-tokyo.ac.jp,東京大学理学部)を通して研究分担者ばかりではなく各国のスペース研究者が利用出来るよう公開されている。 上記広域磁場観測網を土台に,冬期(1992年12月〜1993年1月)1カ月の極域オーロラ多点観測を実施した。オーロラ観測のための全天視野超高感度TVカメラをカナダ(ユーレカ,レゾルートベイ,ケンブリッジベイ,フォートシンプソン,フォートネルソン,フォートマクマレー,フォートスミス,ラビットレイク,ラロンジュ,サスカツーン)とグリーンランド(ゴッドハブン,ウペルナビク),スピッベルゲン(ニイオルソン)に設置して日本側と現地研究者が各地点において滞在観測を行なった。ユーレカ,レゾルートベイ,ラビットレイクでは光電測光によるスペクトル観測も実施された。幸運にも晴天率が高く比較的短い観測期間であったにもかかわらず大量のビデオテープ記録が得られた。観測終了後,現地サスカチュワン大学において観測結果の評価・研究計画ワークショップを開催した。カナダのカノープス観測事業,衛星観測(Geotail,あけぼの,Freja)との連携研究計画も討議された。 資料の解析は始まったばかりであるが,今回のオーロラ観測調査の特徴は,晴天率が高かったこと,磁気圏活動は静穏ないし中ぐらいであったこと,極冠オーロラが多数例観測できたこと,オーロラ帯の高密度全天カメラ網による中規模オーロラブレイクアップ,オーロラの高速伝搬性波動,様々な脈動性オーロラなどの好例が観測・記録できたこと,更にSTEP国際共同観測期間であり他の観測グループによる多数の同時観測が行なわれたことである。 各観測地点のオーロラ活動状況は毎時概況データベース(H_synop.92-93)としてInter-Net上に既に公開されている(host:hpgrlgrl.s.u-tokyo.ac.jp,login:anonymous,password:users′s mailing address,directiry:,pub/aurora)。磁場観測網の1分値データフィイルも同じ様に公開されており(directory:pub/magnet/″station name″/″92m″or″93m″),1992年12月と1993年1月の期間について(2月下旬の時点で)8ないし13地点のデータを利用できる。
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