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アジアの大都市における環境改善技術

研究課題

研究課題/領域番号 03044060
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関東京工業大学

研究代表者

新山 浩雄  東京工業大学, 理工学国際交流センター, 教授 (70016533)

研究分担者 TANTHAPANICH ウイワツト  Faculty of Eng., Chulaiongkorn University, Assoc. Prof
OLANO Servil  Fac. of Eng., De La Salle University, Dean of En
酒巻 史郎  国立環境研, 地球環境部, 主任研究員 (40132849)
藤江 幸一  横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30134836)
後藤 繁雄  名古屋大学, 工学部, 教授 (90023283)
中村 隆一  東京工業大学, 工学部, 助手 (50092565)
秋鹿 研一  東京工業大学, 資源研, 助教授 (20016736)
川崎 順二郎  東京工業大学, 工学部, 助教授 (40016556)
梶内 俊夫  東京工業大学, 大学院総理工, 助教授 (30016555)
海野 肇  東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (10087471)
小出 耕造  東京工業大学, 工学部, 教授 (60016392)
SERVILLANO Olano Jr.  Dean, Faculty of Engineering, De La Salle University
WIWUT Tanthapanichakoon  Assoc. Prof., Faculty of Engineering, Chulalongkorn University
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード東南アジア / 環境保全技術 / 自動車触媒 / 排ガス浄化 / 排水処理 / 大気拡散モデル / 砂糖廃液 / 固体ゴミ
研究概要

東南アジア諸国の大都市においては人口流入、モ-タリゼ-ションの進行、経済成長からくる産業廃棄物の増大とその処理設備の不備などから都市環境の悪化はもはや放置できない段階にある。環境保全のための技術は生産に直接結びつかないため、先進国型の高度な(しかがって高価な)技術は必ずしもこれらの国において経済合理性の枠内に組み込めない。
本研究は、これら発展途上国の現状に適合した環境改善のための技術を開発することを最終目的としている。そのためには、対象国の研究者との共同研究が必須であり、また環境の現状、必要とする技術レベル、社会の受け入れ態勢などを十分に把握する必要がある。そのため、いままでの日本学術振興会事業などで交流のあった、フィリピンおよびタイの大学の教官と、(1)排気ガス浄化、(2)排水処理、(3)大気のモニタリングおよび大気拡散のモデル化、の3つのグル-プを構成し、それぞれの間での個別協議、討論とより広い立場からの全体討論を繰り返しつつ研究を進めた。今まで先行していた排気ガス浄化触媒研究グル-プは実験的共同研究を開始した。また、排水処理グル-プも砂糖工場の廃液処理という具体的目的に向けて研究を行なっている。
しかし、本年はそのような共通の理解にたち、具体的な課題を見いだし、そのために日本で積み重ねてきた技術をどのように改良してゆくかとの意見交換のほうに重点をおいた。
4月に学術振興会事業で来日している、Dr.Casiano Abrigo(UPLB、フィリピン)、Dr.Victor Luis(UPLB、フィリピン),Dr.Chairit Satayaprasert(CU、タイ)に参加していただき、日本において技術的な面についての研究討論会を行なった。また、6月にタイ国大使館Industrial CouncellorのPramode Vidtayasuk氏、同じくScience & Technology CouncellorのAnocha Noodharmcho氏に研究代表者である、新山がインタビュ-形式で技術開発、技術移転のタイ側からみた問題点を調査した。
11月から12月にかけて、フィリピン、タイを訪問し、デラサ-ル大学(フィリピン)およびチュラロンコン大学(タイ)においてセミナ-を行なった。全体討論(全員参加)、個別的な実験結果の討論(グル-プ討議)、将来のより大きな協力研究への可能性の検討(代表者間討議)などを適宜行なった。また、先方国の研究者の案内により、現地の状況視察を行なった。
以下に、共同研究の成果、今後に残された問題点、共同研究の在り方についてのグル-プ討議の結果などをまとめておく。
1.自動車触媒について発展途上国においてはより酸化機能に重点をおいた開発が必要である。現在の3元触媒に比べ、ここで共同研究を行なっているコバルト酸化物担持金触媒は酸化機能が極めて高く、低速走行を余儀なくされているマニラ、バンコクなどの自動車触媒として使用できる可能性がある。
2.砂糖工場などの廃液処理に現地で入手可能なものとして、砂糖黍の絞りかすであるパガスを熱処理して得られる活性炭による吸着浄化プロセスについて検討した。活性化条件により吸着機能が大きく異なる活性炭が調製できた。
3.大気の拡散の簡略化した(先方国の簡単なパソコンでも処理できる程度の)モデルを提案した。東京、川崎地区では比較的よく大気の汚染状況を予測することが可能であった。マニラ、バンコク等でも今後適用を考えてゆく。
4.このような協力研究はきわめて有益、かつ時宜を得たものであり、今後もぜひ続けていきたい。
5.固体のゴミ処理の問題を今後考えてゆく必要がある。
6.共同研究という意味以外に、技術講習会というような講演もあったがこれらは非常に先方国では歓迎された。
7.フィリピン、タイという2ヵ国は自然環境、経済状況においてきわめて似かよっており、開発された技術は共通のものとすることができるであろう。また、その他のアセアン諸国でも利用可能と考えられる。

報告書

(1件)
  • 1991 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 新山 浩雄: "ASEAN諸国における研究と教育" 化学と工業. 45. (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroo Niiyama: "Gold Catalysts for Exhaust Gas Treatments." 2nd Regional Symposium on Petrochemical and Environmental Technorogies. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroo, Niiyama: "Research and Educational Activity in ASEAN Countries" Kagaku to Kogyo. 45. (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroo Niiyama et. al.: "Gold Catalysts for Exhaust Gas Treatments" Proc. 2nd Regional Symp. on Petrochemical and Environmental Technologies. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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