研究分担者 |
MANFRED Huff ヴルツブルグ大学, 博士研究員
DETLEF Lutz ヴルツブルグ大学, 博士研究員
PETER Winter ヴルツブルグ大学, 助教授
JENNY Hartma ヴルツブルグ大学, 講師
PETER Schrei ヴルツブルグ大学, 教授
久保田 紀久枝 お茶の水大学, 家政学部, 助教授 (90008730)
小林 彰夫 お茶の水大学, 家政学部, 教授 (40005591)
松井 健二 山口大学, 農学部, 助手 (90199729)
梶原 忠彦 山口大学, 農学部, 教授 (90035121)
LUTZ Detlef Research Associate, Lehrstuhl fur Lebensmittelchemie, Universitat Wurzburg
HUFFER Manfred Research Associate, Lehrstuhl fur Lebensmittelchemie, Universitat Wurzburg
WINTERHALTER Peter Associate Professor, Lehrstuhl fur Lebensmittelchemie, Universitat Wurzburg
HARTMANN-SCHREIER Jenny Lecturer, Lehrstuhl fur Lebensmittelchemie, Universitat Wurzburg
SCHREIER Peter Professor, Lehrstuhl fur Lebensmittelchemie, Universitat Wurzburg
OTMER Frolic ヴルツヴルグ大学, 博士研究員
KRAMNER Gerh ヴルツヴルグ大学, 博士研究員
FROLICH Otme ヴルツヴルグ大学, 博士研究員
WINTERHALTER ペーター ヴルツヴルグ大学, 助教授
SCHREIVER Je ヴルツヴルグ大学, 講師
SCHREIVER Pe ヴルツヴルグ大学, 教授
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1992年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1991年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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研究概要 |
A-Iグループ i)みどりの香りの発現の際、α-リノレン酸、リノール酸からのO_2添加酵素、LOXとこれによって生成される13-(S)-ヒドロペルオキサイドを開裂する酵素、HPO lyase(この2つの酵素は植物にしか存在しない植物起源の酵素である)の生成物特異性を調べることによって、みどりの香りの発現をコントロールする酵素反応を精密解析し、これによってその生理機能を明かにした。ii)植物は刺激にどのような応用をしているか? グロースチャンバー内で成育させたエンドウ幼苗を用い、最下部の幼葉を刺激すると、そのすぐ上の幼葉は応答していることなどを始めとして植物生理学上重要な新事実と興味ある知見を数多く見いだした。iii)緑葉の「みどりの香」の主成分である炭素数6のアルデヒド類は無傷の組織には殆ど存在していないが、組織を破砕すると急激に生成・蓄積される。アルデヒド生成に関与する酵素は無傷組織中でも十分量存在していることから無傷の組織ではアルデヒド生成酵素系の活性は潜在的な状態にあり、細胞の破砕と共にその状態を脱して活性化されるものと推定され、こうした制御機構を明らかにした。iv)チャ生葉から生成または蓄積する揮発性C_6-アルデヒドの変化及び、無傷のチャ生葉から発散されるC_6-アルデヒド量を定量した。アルデヒドの発散は脂質からのアルデヒド生成に関わる酵素群の活性は5月中旬に一時的に高まり、チャ生葉内のアルデヒド量も一時的に高まった。しかしながら、チャ生葉内に蓄積しているアルデヒド量は必ずしも発散するアルデヒド量とは一致しないことを明らかにした。A-IIグループ 海藻フレーバー生成酵素活性の分布:海藻における長鎖アルデヒド類の脂肪酸からの変換について研究し、これら長鎖アルデヒド類が海水中に放出されていることが明かとなり、これらアルデヒド類の海洋生態学における生理的役割が示唆された。A-I,C共同研究ではβ-ionone等の植物香気成分の多くはカロテノイド等のポリエン化合物を前駆体とする香気成分生成機構を解明するモデル実験としてLOXによるポリエン化合物共酸化機構を明らかにした。B,C共同研究 香気成分は一般に極く微量であり、かつ、非常に多数の構成成分からなっているため、一つ一つの成分の量は微量となりその立体構造を決定するのは至難の技である。一方、Wurzburg大学のSchreierらのグループは、ワインの香気前駆体としてブドウ中の配糖体を始め、種々の果実の実や葉の配糖体の検索を行ない、同様に化合物の立体配置の決定に苦心してきた。B及びCグループは、この共通の課題を解決すべく討論を重ね、条件設定により立体異性体の分離が可能とされるシクロデキストリンカラムを用いたGC分析の導入を決め、Cグループは、二次元ガスクロマトフラフを所有することより、まず極性のキャピラリーカラムで複雑な香気成分を分離し、目的の化合物のみをデキストリンカラムに導入し、更にマススペクトロメーターで化合物の構造を確認するという一連の工程をオートマチックに行なう条件を検討し、theaspiraneなどヨノン関連化合物について成果を挙げ、一方、Bグループは、パックドカラムを用いたGCで分取後、デキストリンカラムで異性体を分離する方法により、紅茶香気成分中のlinaloolとチャ生葉の配糖体から遊離したlinaloolの立体異性体の存在比を調べた。
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