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超高エネルギ-ハドロンコライダ-(SSC)実験におけるミュ-粒子測定とそのトリガ-の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03044143
研究種目

国際学術研究

配分区分補助金
応募区分共同研究
研究機関高エネルギー物理学研究所

研究代表者

真木 晶弘  高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 教授 (40044755)

研究分担者 THUN R.  ミシカ゛ン大学, 教授
HELLER K.  ミネソタ大学, 助教授
FIELDS T.  アルゴンヌ国立研究所, 研究員
GREEN D.  フェルミ国立加速器研究所, 研究員
FELDMAN G.  ハーウ゛ァード大学, 教授
吉田 拓生  大阪市立大学, 理学部物理学教室, 助手 (30220651)
寺本 吉輝  大阪市立大学, 理学部物理学教室, 講師 (50163928)
奥沢 徹  大阪市立大学, 理学部物理学教室, 助教授 (60047397)
高橋 保  大阪市立大学, 理学部物理学教室, 助教授 (20047137)
田村 詔生  岡山大学, 理学部物理学教室, 助教授 (00025462)
新川 孝男  高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (70171064)
寺田 進  高エネルギー物理学研究所, 物理研究部, 助手 (70172096)
浅野 侑三  筑波大学, 物理工学系, 助教授 (80100808)
森 茂樹  筑波大学, 物理工学系, 教授 (60100822)
THUN Rudi  Physics Department, University of Michigan
研究期間 (年度) 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードミュ-粒子測定 / ミュ-オン・チェンバ- / ジェット・チェンバ- / ミュ-オン・トリガ- / SSC実験 / ミュ-粒子による電磁シャワ-
研究概要

素粒子物理学における標準理論を越える新しい物理学を切り開くものと期待され、現在すでに建設が開始されている次世代の加速器、超高エネルギ-ハドロンコライダ-(SSC)ではヒッグス粒子、超対称性粒子など新しい粒子の発見が期待されている。これら新粒子の発見にはミュ-粒子の測定は非常に重要な役割を担うが、これまでの加速器における実験とは異なり、陽子・陽子反応頻度が高く、反応により生成される二次粒子の数も多い。また、測定すべき高エネルギ-のミュ-粒子にはしばしば付属粒子を伴い、ミュ-粒子の測定を邪魔する。従って、上記目的のためにはこれらを正しく評価し適切な測定器を開発することが重要である。
高エネルギ-ミュ-粒子を良い運動量分解能で測定し、かつ、ミュ-粒子とそれに近接する付属粒子を良く区別できる測定器として、単一セル内の信号線の数が3本と極端に少ないジェット・チェンバ-の開発を開始した。信号線の長さが長いこと、また、その本数が多いことを考慮して、信号線切断事故の場合にあっても被害が当該セルの外部に及ばないように各セルは閉じられた構造とする。また、死角を最小限にすること、および、ミュ-粒子トリガ-を容易ならしめるため、チェンバ-は2層構造、かつ、それぞれの層は互いに半セルずらせた上同一セル内の3本の信号線は常に陽子・陽子反応点を向く配置とする。
以上の基本設計に従いシュミレ-ション・プログラムを開発してミュ-粒子測定システムの性能評価を行った。トリガ-は半セルずれた上下のセルでミ-ンタイマ-を通し、シンチレ-ション・カウンタ-との間で3重同時計測を行う。トリガ-の頻度は、重粒子生成によるもの、ハドロンの崩壊によるもの、吸収材突き抜けによるもの、宇宙線によるものとわけて検討された。その結果、トロイド磁石の偏向方向のみでなくそれに直行する方向にも1層チェンバ-を設置し宇宙線によるトリガ-を減らせる必要があることが判明した。このチェンバ-追加によりミュ-粒子測定システムは「しきいち」10ないし20GeVで十分動作可能であることが確信された。しかも、このトリガ-回路ではデジタイザ-の情報を使用することなく各セル内の位置が1mm以内の精度で判明し、高レベル・トリガ-に有効に使用されることも分かった。
次に、米国フェルミ国立加速器研究所の高エネルギ-・ビ-ムを使って高エネルギ-・ミュ-粒子測定のためのビ-ム・テストを行った。テスト・チェンバ-は日本グル-プ提案のものに極近いチェンバ-を米国チ-ムが製作し、日本チ-ムはデ-タ収集とその解析を行った。その結果、高エネルギ-・ミュ-粒子はそのエネルギ-によって異なるが(50-550GeV)17-30%の確率で付属粒子を伴うことが確認された。また、この種のチェンバ-は100ミクロン以下の位置精度が容易に得られることも確認された。これらのデ-タはシュミレ-ション・プログラムの調整にも大いに利用され、ビ-ム・テストでは調べられなかった条件下での評価にも大いに役立った。その一部は添付資料に掲載されているが、世界的にもめずらしく、今後この種の実験計画作成に重宝するものと確信する。
一方国内にあっては、この種チェンバ-の基本性能確認のため小型テスト・チェンバ-を製作、宇宙線を用いてガス・ゲイン、位置精度の確認、電場配置の最適化など概念設計に必要な基礎デ-タの蓄積を行った。また、実用段階での諸問題を検討するため、8mX3mの大型プロトタイプ・チェンバ-を製作して主として製作および使用にかかわる機械的問題点の検討を行った。その結果、小型チェンバ-では設計計算通りの性能がでることが確認されたが、大型チェンバ-では陰極板の材質およびその支持方法に工学的検討がなお必要であることが判明し、現在改良中である。

報告書

(1件)
  • 1991 研究成果報告書概要
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y.Arai: "Conceptual Design Report for the SDC Barrel and Intermediate Muon Detectors Based on a Jet-type Drift ehamber" SDC-92-169. 1-239 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S.Odaka: "A Jet-cell Design for the SDC Muon Chamber" KEK Preprint 91-96. 1-12 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Y. Arai: "Conceptual Design Report for the SDC Barrel and Intermediate Muon Detectors Based on a Jet-type Drift Chamber" SDC-92-169. 1-239 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] S. Odaka: "A Jet-cell Design for the SDC Muon Chamber" KEK Preprint 91-96. 1-12 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要

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公開日: 1991-04-01   更新日: 2016-04-21  

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