研究分担者 |
BARBIER BERN マルヤイユ第二大學, 文學部, 教授
DOUMENGE FRA モナコ海洋博物館, 館長
BERQUE AUGUS 現代日本研究センター, 所長
CECCALDI HUB 日仏会館, 館長(フランス学長)
PINCHEMEL PH パリ第一大學, 文學部, 教授
広田 功 東京大學, 経済學部, 教授 (90055236)
宮口 伺辿 早稲田大學, 教育學部, 教授 (80097261)
白坂 蕃 東京學芸大學, 教育學部, 教授 (40014790)
島村 忠義 日本赤十字看護大學, 看護學部, 教授 (20113293)
西川 潤 早稲田大學, 政経學部, 教授 (10063653)
手塚 章 筑波大學, 地球科學部, 講師 (60155455)
勝又 誠 明治學院大學, 国際學部, 教授 (70204443)
小野 有五 北海道大學, 環境科學部, 教授 (70091890)
姉崎 正平 日本大學, 医學部, 教授 (20184202)
PHILIPPE Pinchemel Professor, University of Paris I,
HUBERT J Ceccaldi Director, Maison Franco-Japonaise
BERNARD Barbier Professor, University of Aix-Marseille II,
FRANCOIS Doumenge Director, Musee Oceanographique, MONACO
AUGUSTIN Berque Director, Centre de Recherche sur Japon Contemporain
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研究概要 |
本研究は.日仏先進社会において増大する余暇時間と共にツ-リズムがどのような形で発展しつつあるか,それに伴い海と山との両面でのリゾ-ト開発がどのように進められ,沿岸地域,山岳地域がどう変容しているか,人間活動と自然のバランス,望ましい環境や景観を保持するリゾ-ト開発のあり方,自然や歴史を尊重するツ-リズムのありかたはいかなるものかなどの問題点を,日佛双方の研究者の現地観察及び討論会を通じて深めることにあった. 5月下旬御宿町にて.海を中心とした研究グル-プがあつまり余備討論を行ったが.9月に現地で共同研究を行った。 I)山岳地域 9月16日〜21グルノ-ブル大學アルプス研究所において.佛側はパンシュメル教及.日本側は小握を代表として,紋勢約40名の研究者があつまり、活発な討論が行われた.出席者の間で.提出された問題点は次の如くである i)日本,フランス,ネパ-ル,サハラの山岳環境の特性 ii)日本及びフランスの山岳民の生活様式の特性と共通点 iii)日本及びフランスの山岳地域における土地利用の問題点 iv)余暇及びリゾ-トの對稲地域としての山岳地域の環境保全及び開発の問題点 v)今後の日本及びフランス双方が.共同して行う研究組織のあり方 以上の実質的な事例研究の紹介などのあと.グルノ-ブルから冬季オリンピック会場にあてられたアルベルヴィル及び上サボア地方の観光,スキ-施設などを実地見學又,シャモニ-を中心に,氷河流動観測の実態見學や地方自治体における聴取り調査を行った。又グルノ-ブル大學においては.アルプス地理研究所〓収の世界の山岳地域についての多くの地圖,文献,富眞などを参考にすることができ,今後の研究に役立った.紋いて.牧畜や氷河といった特徴をまつアルプス地方と.山岳地域の利用,特に林業の衰退の著しい日本とでは、歯車のあわない議論もあった.しかし.本研究課題としては、例えばアルベルヴィルの冬季オリンピック施設が.環境破壊に最大限の注意を拂い.既存の分散している施設を最大限に利用しようとした姿勢など.日佛双方で検討中である"高山地域におけるソゾ-トのあり方についての比較研究"などに對し.よい示唆で與えてくれたと思う.これらの討論の成果は.グルノ-ブル大学の出版物として.1992年度中に.佛文(英文を含む)で出版され.ひろく国際學界及び関係者に読まれる予定である II)沿岸地域 9月 日〜 日マルヤ-ユで行われた討論会は.社会科学高等研究院において行われた.具体的には.日佛双方約30名の研究者があつまり.主として沿岸地域を話題にして余暇及びソゾ-トについての.日本及びフランス双方の考え方を.一つは方法論として.二つには事例研究として示しあった i)日本及びフランスにおける余暇の考え方(思想)これは勤勞を一つの價値観とする日本人と.生活の質を第一として自由時間を大切にするフランス人との考え方の相異であり.結論的には.價値観の差は.如何ともしがえいということになった. ii)日本及びフランスにおけるリゾ-ト施設については.そもそもバカンス法が'30年代後半に施定されてるフランスと実質的に長期休暇をとりにくい日本とでは.比較しにくい根底がある.双方の事例研究で出しあって.共通の研究課題を摘出した. iii)日本及びフランスにおけるツ-リズムについては.集団的行動,老人問題などにも踏みこんだ議論が行われた.ここにも.双方の文化的價値観の差異が見られた. 以上のさまざまな議論をふまえた上で.マルヤ-ユ周辺のリゾ-ト及び隣接する南フランス・リゾ-ト地帯の視察で共同で行った.これらの研究成果は.全文佛文で.1992年度中に.フランスで出版される予定である.又.もし可能であればその一部でも.日本でも出版したいと考えている
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