研究課題/領域番号 |
03045039
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研究種目 |
国際学術研究
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 大学協力 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古森 徹哉 九州大学, 薬学部, 教授 (80037572)
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研究分担者 |
KREBS H.C. ハノーバー獣医科大学, 講師
HOFFMANN H.M ハノーバー大学, 教授
WINTERFELDT ハノーバー大学, 教授
WAGNER H. ミュンヘン大学, 教授
HABERMEHL G. ハノーバー獣医科大学, 教授
宮本 智文 九州大学, 薬学部, 助手 (40182050)
本田 昌徳 九州大学, 薬学部, 助手 (50173670)
樋口 隆一 九州大学, 薬学部, 助教授 (60122727)
KREBS Hans Chr. Veterinary University of Hannover
HOFFMANN H. Martin R. University of Hannover
WAGNER Hildebert University of Munich
HABERMEHL Gerhard Veterinary University of Hannover
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 大学間交流協定 / 九州大学 / ハノ-バ-獣医科大学 / ミュンヘン大学 / ハノ-バ-大学 / 日独共同研究 / 薬用天然物化学 / 国際シンポジウム |
研究概要 |
薬用天然物化学の重要性の増大と最近の急速な進歩を考える時、もはや国内共同研究にみにとどまらず、国際共同研究は不可欠となってきている。この現状を受け、申請者等は過去10年来(1982年より)、天然物(動植物成分)化学、特に海洋生物由来の生物活性天然物質の検索、構造解明、合成等について、ハノ-バ-獣医科大学ハ-バ-メ-ル教授、クレ-ブス博士、ミュンヘン大学ワ-グナ-教授等と共同研究を遂行してきた。今回、九州大学とミュンヘン大学、ハノ-バ-獣医科大学、並びにハノ-バ-大学との大学間交流協定締結に伴い、薬用天然物化学に関する日本とドイツ国との2国間の更なる共同研究体制の強化、促進を計ることを目的に、先ず日本国において2国間合同研究発表のための集会を開催した。すなわち上記4大学から若干の研究者を選考し、薬用天然物化学を基盤とした学術交流を行なった。 1.ドイツ国から、研究代表者とは数年来共同研究関係にあるハノ-バ-獣医科大学化学研究所長ハ-バ-メ-ル教授をドイツ側代表研究分担者として、他4名の化学者[ワ-グナ-教授(ミュンヘン大学)、ウインタ-フェルト教授(ハノ-バ-大学)、ホフマン教授(ハノ-バ-大学)、クレ-ブス博士(ハノ-バ-獣医科大学)]を招聘した。ウインタ-フェルト教授は平成3年7月8日〜12日(5日間)、他の4名は7月8日〜15日(8日間)福岡に滞在し、九州大学薬学部において日独相互の可能な技術研究協力について討議した。 2.日本国側からは九州大学の研究者を中心とした若干の参加者を選考し、上記ドイツ側研究者と共に薬用天然物化学全般(天然有機化合物の単離・構造決定・化学合成等)にわたる合同研究集会を開催した。会の名称は、九州大学国際シンポジウム「薬用天然物化学に関する日独シンポジウム91」とし、討議資料として講演要旨集を作成して、平成3年7月10日、11日の2日間、九州大学同窓会館にて開催した。シンポジウムの内容(演題及び演者)は次の通りであり、一般参加者(薬100名)を交えて日独の研究発表者の間で活発な議論がなされた。(1)棘皮動物の生理活性成分(九州大・古森徹哉)、(2)熱帯植物の生理活性成分(ハノ-バ-獣医科大・ハンスクレ-ブス)、(3)Aster tataricus根のアステルサポニンの構造(福岡大・岡部光)、(4)肝細胞傷害治癒に有効なマメ科植物の化学成分(熊本大・金城順英)、(5)Cerbera属植物のカルデノライド、リグナン及びノルモノテルペノイド(福岡大・山内辰郎)、(6)植物の免疫活性物質検索の最近の進歩(ミュンヘン大・ヒルデベルトワ-グナ-)、(7)ツヅラフヂ熱帯薬用植物のジテルペングリコシド(第一薬大・木村孟淳)、(8)動物毒及びそれらの生物学的相関(ハノ-バ-獣医科大学・ゲルハルトハ-バ-メ-ル)、(9)ハエドキサンの合成と生物活性:殺虫薬の先導化合物としてのリグナン(九州大・山内聡)、(10)アミノ酸抗物生物質及び関連化合物(コ-ワ(株)・白土正三)、(11)有用な合成手法:立体選択的エボキシ化(九州大・香月〓)、(12)天然物合成における変形マイケル受容体(ハノ-バ-大・マ-チンホフマン)、(13)天然ラクトン合成におけるアレニンエ-テル分子内環状付加反応(九州大・永島茂)、(14)セイヨウナシの宿主特異性毒素、AK及びAFトキシンの構造(長崎大・入江寛)、(15)ポリキノンの化学反応性:シコニン及びシクロシコニンの全合成(九州大・麻生真理子)、(16)フシコカンジテルペンの合成研究(九州大・竹下齊)、(17)生物活性物質の不斉合成(ハノ-バ-大・エクハルトウインタ-フェルト)、(18)K2S2O8による酸化反応を用いる(ー)ーブルサテリ及び(±)ーピノレシノ-ルの合成(長崎大・宮下正昭)、(19)新規環変換反応(九州大・末宗洋)、(20)Chondropsis属海綿の新規セレブロシドの立体化学(九州大・本田昌徳)。 3.今回の日独共同研究の一環として、平成3年7月12日、九州大学にて開催された第28回化学関連支部合同九州大会に参加し、特にワ-グナ-教授は同大会において特別依頼講演(高等植物の新規抗喘息成分)を行なった。なお、1993年には同様集会がドイツで行なわれる予定である。
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