研究課題/領域番号 |
03151019
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研究種目 |
がん特別研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
湯浅 保仁 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (80111558)
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研究分担者 |
森元 秀起 大阪大学, 医学部, 助手
池内 達郎 東京医科歯科大学難治疾患研究所, 助教授 (90041839)
武藤 徹一郎 東京大学, 医学部, 助教授
宇都宮 譲二 兵庫医科大学, 第二外科, 教授
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研究期間 (年度) |
1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
1991年度: 12,500千円 (直接経費: 12,500千円)
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キーワード | 遺伝性腫瘍 / 大腸がん / 遺伝性非腺腫症性大腸がん / 家族性大腸腺腫症 / がん遺伝子 / がん抑制遺伝子 / APC遺伝子 / p53遺伝子 |
研究概要 |
1.遺伝性非腺腫症大腸がん(HNPCC) (1)班員の経験した大腸がん症例につき、カルテを調査した結果、HNPCC症例が200家系以上あることがわかり、臨床的に検討した。このうち、HNPCCのA群は大腸がん全症例の約1.5%、B群は約4%であった。 (2)検体としてHNPCCの大腸がんを4例、リンパ球を患者4例、家族4例から収集した。がん細胞の培養を試み、現在まで1例の株化に成功した。 (3)HNPCCのがん細胞とリンパ球の染色体を解析したが、異常は検出はできなかった。 2.家族性大腸腺腫症(FAP) (1)FAPの原因遺伝子のある5番染色体とDCC遺伝子のある18番をヒト大腸がん細胞とマウスがん細胞に導入したところ、共に腫瘍原性の消失などの悪性度の低下がみられた。この結果、5番と18番にがん抑制遺伝子が存在することが証明された。 (2)5番染色体に存在するFAPの原因遺伝子(APC)をクロ-ニングした。APC遺伝子の突然変異をFAP患者の正常細胞で検出した。APC遺伝子の突然変異を非遺伝性の大腸がんでも検出し、発症に関与していることを示した。 (3)FAP患者では大腸がん以外にも腫瘍ができやすいが、デスモイド腫瘍と副腎腫瘍について染色体の欠失の有無を調べた。その結果これらの腫瘍でAPC遺伝子の近傍に欠失が見つかり、随伴腫瘍でもAPC遺伝子の異常が原因となっていることがわかった。 (4)FAP患者のがん・腺腫にp53遺伝子の変異を検出した。
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